真っ白な世界で生きること
今回は再び、岡田斗司夫氏の動画を紹介したい。
それは、これからやってくるかもしれない、ホワイト化社会というものに関する動画である。
端的にまとめると、不潔なものが消えていく今の世の中では、これから先、ネガティブな言葉を発信することが暴力や不潔なものと捉えられ、それを発信する人間は社会から弾き出され、存在そのものを消されてしまうということだ。
ただし、存在を消されるといっても、収容所に連れ込まれて殺されるとかいう意味ではない。発信したその言葉や情報が事実か否か、本音か否かに関わらず、気分が落ち込むようなものであればあるほど、多くの人々が精神の健康を守るために、自動的にミュート、とどのつまり無視してしまうという意味である。
なので、事実上の侵略戦争をおっ始めた大統領や、不安を煽って軍拡を叫ぶ元首相はもちろん、撮影現場でセクハラパワハラをやってしまう映画監督や、ついつい友達に愚痴を言ってしまう普通の人は、これから先、全世界の人々から自身の存在そのものを無視され、しまいには地位や名誉、仕事も友達も全て失ってしまう可能性があるのだ。
それらを失うことをなんとしても避けたいという人は、下記の動画で解説されている「いいひと戦略」に基づいて、「いい人のフリ」をして生きていくしかない。(この動画にある通り、自覚をしていれば「いい人のフリ」をするだけで構わないらしい)
逆にこれを観て、どうやっても「いい人のフリ」ができないと本気で思う人は、これから一生損をし続けて生きることを覚悟しなければならない。
僕自身はSNSでネガティブなことを言うことが多いタイプだったので、最初は僕も「こんな社会で生きられるわけがない!」と思っていたのだが、よくよく考えたら、最近人から嫌なことを言われたときは、適当に聞き流したり素っ気なく反応したりして、右から左へスルーしていることを思い出したので、存外そんなこともないかと納得できてしまった。
なので、この動画たちを観てからしばらくの間、できるだけTwitterでネガティブ発言をしないように務め、ただただ作ったものを発信するだけに徹してみた。
結果として、発信したものが偶然良かったことを加味しても、比較的評価の伸び率が高くなった。わかりやすくいえば、ネガティブなことを言っていたときよりも、いいねの数や閲覧数などが高くなったのである。
元々岡田氏を十数年応援しているというバイアスを外したとしても、このホワイト化社会という考え方は、かなり信憑性の高いものだと断言できるし、案外そんなに悪くない時代の流れ方だと考えられるようになった。
これを読んでいる方の中には、ここまで読んでも「言いたいことが言えなくなるなんて、暗黒時代だ!」と感じる方もいるだろう。
しかし、岡田氏の言葉を借りながら言わせて貰えば、僕やこれを読んでいる皆様はもちろん、この世界のあらゆる人々は、自分たちが気付かないところで、このホワイト化社会へ向けて歩みを進めているのである。しかも、その先にあるのは、「言いたいことが言えなくなるなんて、暗黒時代だ!」が「気に入らない奴を殴って何が悪い!」と同義の言葉として捉えられる世界である。
ホワイト化という名が付いているのは、この考え方の前には、情報の正確性は高いが、心的ダメージもデカいニュースやコンテンツはもちろん、彼らが「嘘つきの卑怯者」と敵視する、前時代的な独裁主義や軍国主義者、卑劣な新自由主義者のスローガンも、巷のしょうもない悪口やつまんない愚痴も、精神衛生を汚す危険なものとしてスルーされ、どこにも入り込む隙がなくなることを意味していると、僕は解釈している。
岡田氏によれば、過去の発言を追跡されて損することを防ぐために、過去のネガティブ発言はすぐさま削除した方がいいとのことだが、これまでの発言を追いかけるのが面倒なのと、僕のそういった発言は、その時々で心の底から思ったことを発信しているので、敢えて削除を行うつもりはない。過去のネガティブ発言でこの先損をすることもあるだろうが、それはそれで受け入れるつもりではある。
とはいえ、ここから先の未来を生きていくために、僕はできる限り、ネガティブなことは発信せず、ネガティブな話題に関しても、親しい人たちに聞かれない限りは特に何も言わないことに決めた。
ホワイト化社会がどのようなものになるのかは全く未知数だが、僕はひとまず、この未来がやってくるだろうと考えた上で、自分の思うとおりに動いてみることにする。
それでも応援などをしていただければ、とても嬉しい。
もちろん、これはれっきとした本心であることを、ここに示しておきたい。