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書き出すことの意義

現在、仲間数人とともに週1回早朝に集まり、一週間の振り返り会を行っています。仕事や仕事外、個人的なことも含めて一週間の活動目標と結果について各人が振り返り、相互にフォードバックを与えあうものです。

今週参加した振り返り会では、「書き出すことの意義」を改めて認識しました。

例えば、参加メンバーから次のような発言がありました。

「以前は健康維持の目的で、毎週「○○を行う」(健康維持に関する日々のちょっとした目標)という行動目標を書き続けていた。ところが、ある程度できてきた認識があり、最近は別の行動目標を1つ設定し、○○は目標から外して書くのをやめてしまった。すると、先週は○○への意識が下がって、その行動が守れなかった。書き続けることの大切さを実感した」

ある行動が完全に習慣化されて定着していれば、そのことは目標項目から外し、別の目標に移っていっていいのだと思います。完全に自分のものにできたことを行動目標にし続けるだけでは、自分に発展がありません。行動目標を入れ替えていくことは大切です。

推察ですが、同メンバーはまだ「○○」という行動が完全に自分の中で習慣化されていなかったのだと思います。つまりは、まだ行動目標とし続けたほうがよい段階だったのかもしれません。

物事を文字化して書き出すことで、視覚情報として取り入れる機会が増えます。新たに取り組みたいことや自分の中で定着していない習慣は、視覚情報として見かける頻度を高めて意識を高め、行動へとつなげる効果が期待できます。

目標を設定することの意義は、誰しもがうなずくところだと思います。そのうえで、自分にとって優先順位の高い行動をしっかりと文字化してたびたび見るようにし、行動に落とし込むところまで徹底している人は、そうは多くないと思います。私も改善の余地があり、そのことを認識させてくれる示唆でした。

別のメンバーの活動内容の結果では、設定したいくつかの目標に対して「未完」が連発していました。そのことについて、次のような振り返りをしていました。その通りだと思います。

「未完が多いが、書くのが大事。未完自体は好ましくないが、そのことから次はどうすれば未完にならないかを考えてやり方を変え、取り組めばPDCAになる。書かなければ、そうした振り返りの機会すら逃す

仲間内で集まって、目標・結果・振り返りの内容を書き出し、相互にフィードバックし合うことには、「発信することでの宣言」という別の効果も期待できます

取り組むことにした内容を書き出すということは、自分に対する約束・コミットメントとなります。その約束を守れば自分に対する信頼度(自信)が高まります。守らなければ自信は下がりますが、PDCAを回してその後に改善させれば自信を取り戻し、さらに高めることにつながります。

このサイクルが自分ひとりで完結できる人は、ひとりで行うことでも十分かもしれません。

しかしながら、私を含め、ひとりではドライブがかかりにくいタイプの人は、集まって相互に発信し、自分に対するコミットメントに仲間も巻き込むことも有効です。「先週他の人にも宣言した以上、取り組んでそれなりの結果を報告しよう」となるわけです。

もちろん、その人のキャラクターにもよると思います。他者に対して個人的な目標を宣言しても、取り組まないことに何も抵抗を感じない人には、あまり効果的な方法ではないかもしれません。しかしながら、「それぞれのメンバーに予定がある中、早朝にわざわざ集まって有意義にフィードバックしようという場に参加して、宣言したことを放置することには何らかの抵抗を感じる」という人は多いのではないでしょうか。

自力では限界があることには、他力を借りる・使うというのは有効です。言ってみれば、個人的なPDCAの取り組みに、他者を巻き込むわけです。

・成果目標や行動目標を書き出す
・書き出したことをお互いに宣言し、お互いに振り返る
・定期的にそのような場をつくる

取り組みを促すうえで、有効なやり方だと思います。

<まとめ>
書き出したことを、強制的に思い出し取り組ませてくれる仕組みをつくる。

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