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着物日和ですね。

 話したいことがいっぱいあるのに、なかなか落ち着いて書く時間がとれなかった。気づけば前回の投稿から5日経ってしまった。何から話そう。
 
 週末、本当に久しぶりに着物を着て出かけた。この夏あまりの暑さに、6月末に浴衣を着てからまったく着ていない。その時もすでに29度で、蒸し暑かった記憶がある。
 
 お茶のお稽古に行く時だけでも、着物を着ようと思ったが無理だった。今通っている先生の茶室は、エアコンがあまりきいていない。何か理由があるのか分からないのだが、暑がりな私には洋服でもかなり辛い。先生は着物で汗ひとつかかず、涼しい顔をしている。やっぱり何かを極めた人は熱にも動じないのか、と毎回尊敬の念を込めて先生を見ている。
 
 夏の間も、時々クーラーをがんがんにかけて着付けの練習をしていた。なので、まったく着方を忘れているということはなかった。なかなかきれいに着られたと自己満足して出かけた。しばらくして胸の下あたりが痛くなってきた。どうやら着崩れないように、きつく紐を締めてしまったようだ。途中でささっと直せるようなスキルは自分にはない。我慢して半日を過ごした。帰ってきて着物を脱ぐと、くっきり紐が食い込んだ跡が赤く残っていた。
 
 着物の着付けは、その日の体調に左右される。私の着物のお師匠さんが言っていた。完璧を求めても完璧に着られることは一度もない。洋服の気軽さ便利さに比べると、なぜ日本人が着物を着なくなったのか分かる気もする。
 
 私が着物を着るようになったのは、明治生まれの祖母の影響だと思う。祖母は基本いつも着物だった。背筋がぴんとしていて、凛として美しい人だった。よくお抹茶を点て和菓子と一緒に出してくれた。もしまだ祖母が生きていたら、着物のこと、お茶のこと、聞きたいこといっぱいあったのに。
 
 今回着物で出かけた際、着物姿の人を何人か見かけた。仲間がいるようで嬉しかった。今週末、やっとお茶のお稽古に着物で行けそうだ。お太鼓結びにまだ自信がないので練習しないと。どうかあまり暑くなりませんように。
 

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