経験やスキルにない大事なもの(ANAグループのボランティアを通して)
こんにちは。ふじきむです。
私個人はポテンシャルに比べて専門性やスキルが重要と考えています。実際の業務を遂行するにあたって直接的に必要になるからや、ヒューマンスキルはテクニカルスキルと比較し訓練しづらいからと考えていたからで、それがないことを言い訳に新卒はメーカーの管理部という専門職の比較的薄い企業の就社しました。
ただやはり人生100年時代には専門性やスキルを磨ける環境にいたいと考えて第二新卒として転職しました。
そうした中で、最近 専門性 > ヒューマンスキル (※) の図式がもしかしたら違うのではと思うようになりました。
※ヒューマンスキル ・・・ 良好な対人関係を築くために必要なスキル。コミュニケーション能力、ヒアリング能力、プレゼンテーション能力など。
それは2つの事例から来ていまして、1つ目は自分の転職先の就業です。
現在、全くの畑違いで勤務しておりますが、ある程度業務が定着しだしています。業務内容が難しくないのも一因ですが、自分なりに教育内容を吸収する取り組みをしている成果でもあるのかなと感じています。
その取り組みはいたって普通で、メモを取り後で見返せるようにする、疑問点はすぐ質問し明確にする、必要に応じて確認しセーフ/アウトを明確にするなど新入社員研修で学ぶ程度のものです(未知の内容に対して仮説検証の視点を持っているのもありますが)。
こうした少しの取り組みで未知の領域に対しても徐々に馴染んで成長していけるのではと思い、ここから異業種転身などもしていけるのではとなんとなく感じてはいます。
2つ目が、コロナ禍で医療関係の物資が不足する中、ANAグループ社員が医療用ガウンの生産補助を始めた事例からです。
奈良県上牧町の縫製会社「ヴァレイ」が厚生労働省より10万着の医療用ガウンの生産を要請され4月より生産を決定しておりました。
ヴァレイ社に対するインタビュー記事です。
インタビュー記事にもある通り、ANAグループ従業員の方々がボランティアとして検品や製品の一部の縫製などの作業をされています。
ANAグループサイトにも掲載されていましたのでよかったらご覧になってください。
開始当初は的を射ていない批判もあったようですが、このボランティアスタッフの取り組みに心打たれました。
この記事にもある通り、ANAグループ社員の姿勢が業務に当たるスタンスとして一種の正解を提示されているような気にさせられました。
・主体的な動機を持ち意欲的に取り組む姿勢
・圧倒的な質問の数と、それによる作業工程の明確化
・考えられるミスやリスクを仮説だて、失敗を未然に防ぐ
・相手の立場を意識したコミュニケーションで、チームとして最善の結果を出す
・状況に応じて臨機応変な対応をとる ...etc.
他にもまだあるかと思いますが、こうした「仕事の作法」のようなものが不慣れな仕事に対しても有効に作用したのだろうと思いました。
サービス品質の向上を目指し、日々カイゼン提案をあげることは、ANAグループ社員にとってはごく当たり前のこと。
この姿勢が会社のカルチャーとして根付いていることが組織力を醸成する一助になるのかもしれません。
仕事の作法はどの業界職種にも当てはまり、テクニカルスキルを超えていく力になるのではという考えに至り始めています。
テクニカルスキルが上かヒューマンスキルが上かといった比較をする必要はないと思いますが、自分が仕事にあたる姿勢として今後も維持しより素晴らしいと思う人から吸収していきたいと改めて感じました。
もちろん、仕事は適当で自分の楽しいことをしていたいスタンスの方はそれで全く問題ないと思います。しかし、頑張りたいと思っている方で、気持ちだけが前のめりにならないために、こうした「作法」があるとより成果も出てひいては成長に繋がるのかなと思います。
自ら成長していく人にはそれなりの理由があるのだなと思った今日この頃でした。
本日はここまでで。ありがとうございました。