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自分的観察スケッチを振り返る

ハッシュタグ「 #10年を振り返る 」にちなんで、10年じゃなくて1年ちょいだけど、自分的観察スケッチを振り返ってみたい。

◇きっかけと決意

去年の前半は観察スケッチが盛り上がっていた。

きっかけは皆さまご存知、ヤマシタさんのこちらのnoteだ。

こちらを含めて、観察スケッチ関係のnoteはいろいろ見ていたものの、自分が参加するのは躊躇していた。

けれど、去年の5月頃に意を決して、観察スケッチを始めることにした。

始めるにあたって、どうせやるならコツコツとちゃんと描き続けて、たまったら本にしてコミティアに出そう!
それを年4回やろう!
と目標を立ててみた。

当時は(も?)いろいろくすぶっていた時期で、この目標を掲げたことでちょっと元気が出てきた。
もしほんとにこれができたら、たぶん自分は次のステージに行けるだろうと感じた。(それが何なのかはわからないけど)

自分としては観察力を上げたいという気持ちもあったが、それよりも描くことがしたいという気持ちが大きかった。
大義名分が欲しかったのかもしれない。

◇はじめてみたらおもしろかった

そんなふうにして始めた、記念すべき1日目はこちら。

モチーフどれにしようか探してちょうど目に留まった『ポテチの手』。

初めて観察スケッチをやってみて思ったこと。
・そもそも何かをちゃんと観察しようとするのが久しぶり過ぎて新鮮
・ほんのちょっとしたことでも形状とか動きの意味がわかると快感
・それを一つ一つ絵に描きおとしていくことに達成感
・ちゃんとデッサンしなくていいので描く心理抵抗が低くて気が楽
・モノクロでもいいけどほんのちょっとでも色が入るといい感じ

めちゃめちゃおもしろい!
しかも総合的に修業してる感もあっていい!

というわけで、ちょうど連休中ということもあって、2日目3日目と続けて観察スケッチをしていった。

2日目『つめきり』

3日目『NTカッター』
線画は鉛筆よりも、ボールペン一発で描いたほうが映えるし早いということに気づいた。

4日目『ペンテル 水彩用水筆』

◇平日の作戦

平日も観察スケッチを続けるとなると、あまり複雑なものはできないなと思って、簡単そうなものを選んでみた。

5日目『付箋』

8日目『画鋲』

◇観察スケッチの派生(物語分析)

観察スケッチを一週間以上続けてみて、変化が起きてきていることを感じた。

ビジュアルの情報に対して、それはどういう意図があるのかというようなことを、少なくとも以前の自分よりも読みとれるようになってきた実感があった。

TVドラマを見ていて、画面構成やカット割りの意味がすごく理解できたのだ。(これはそのドラマ自体よくできていたということもあると思うが)

というわけで、ドラマの物語分析をやってみた。

◇徐々にフェードアウト

継続的に行ってはいたが、だんだんと更新頻度は落ちていった。

作品数としては次の通り。
5月 15点
6月 4点
7月 3点

自分的にはハマりのピークは20日程度だというのは過去の経験からわかっていたので、この推移はまあいつも通りかって感じ。

ただ、頻度が減った理由はいくつかある。
一つは7月に初めての台湾旅行へ行ったことだ。
旅行の準備から、旅行の感動を経て、この旅行で得たもの・感じたものを表現したい、というほうに興味がシフトしていったのだ。

もう一つは、これまでの観察スケッチの作品を、取りまとめて製本する作業に取り掛かっていたのだ。

◇満を持してコミティアへ

実は観察スケッチ以外で描きためたものも、このときそこそこあったので、それらも同時収録しつつ、もう1冊作っちゃえってことで、2冊のイラスト本を製作して、8月のコミティアに臨んだのだった。

<制作物>

■『観察スケッチ集 ~雑貨・文具など~』(800円)
 収録内容
 ・観察スケッチ集 ~雑貨・文具など~
 ・お薬スケッチ
 ・フェアウェル(さよなら)スケッチ

■『伏し目女子のスケッチ』 (600円)

<解説>

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(表紙)

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(裏表紙)

・観察スケッチ集 ~雑貨・文具など~
⇒これまで描いた観察スケッチ

・お薬スケッチ
⇒観察スケッチの1年前くらいに描いてた薬のスケッチ
(レビューではない)

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・フェアウェル(さよなら)スケッチ
⇒これも観察スケッチの1年前、引越しするにあたって手放したバイクや家電をスケッチしたもの

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『伏し目女子のスケッチ』 
⇒2014年~2016年にかけて、iPhoneのお絵描きアプリ「Tayasui Sketches」を使用して、電車で描いてたもの。
専用ブログ:sketches log(http://y-pon2.com/sketches/)に、コツコツ上げてたやつを厳選した。

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(表紙)

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(裏表紙)

◇コミティアの結果

参加してみた印象として、特に観察スケッチのほうの反応は上々だった。

このときの購入率は次の通り。
・観察スケッチ集
立ち読み27人→購入18人・・・購入率67%
・伏し目女子
立ち読み10人→購入1人・・・購入率10%

あくまで自分の過去の参加歴との比較だけど、これはかなりいいほうだった。

◇台湾本が作りたかったけど・・

この次は台湾をテーマにした観察スケッチ本にしようと考えていた。
台湾旅行で山ほど写真撮りまくったので、資料には事欠かないはずだった。

けど、どうにも描けない。

今にして思うと、やろうとしていることが観察スケッチではなくなっていたからだろう。
実物を手にとって観察してスケッチするのではなく、写真の風景をいかに絵として表現するか、ということをやろうとしていたのだ。

結局、1枚のイラストを作るのが精一杯だった。

コミティアには、イラストを無料配布チラシにし、既刊2冊を出すかたちで参加した。

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これは次回作の予告のつもりだ。

路地萌えを詰め込んだ本にしたいので『萌路地 moeroji』。
タイトルは、以前出した配管萌えを詰め込んだ本『萌管 moekan』のオマージュだ。

◇次は2020年5月を目指して

2019年は、『萌路地 moeroji』を出すことを目標の一つに掲げていたものの、いまだ進捗しておらず、年内に作品として形にするのは状況的に厳しいかと考えている。

ずらすとして、次に狙っているのが2020年の5月だ。

なんでも、オリンピックの影響でコミケが5月にあるらしいので、いっそのこと初コミケも狙ってみようかしらと目論んでもいる。

となると、逆算してそろそろ動き出さないとまずい。

今考えてるのは、noteの毎日更新が100日を達成したら、noteを書くことから絵を描くほうに切り替えようかなということだ。

もともとシングルタスクなので、これをやるっていう軸をひとつ決めないとだめで、そこにnoteがあったらそれ以外のことをプラスでできる度量が今の自分にはないなと思っている。

◇観察スケッチのおかげで書けた記事

観察スケッチをやってた経験があったから書けた記事がある。

水道工事マグネット(冷マ)の観察だ。
少なくとも昔の自分には書けなかった。
これまでの興味や経験が蓄積された今の自分だからこそ書けた記事だと思っている。

そんなわけで、観察スケッチを紹介してくれたヤマシタさんと、水道工事マグネットへの興味のきっかけをくれたデイリーポータルZの林さんには、(勝手に)謝辞を送りたい。

◇最近のスケッチ

ヤマシタさん曰く「最大の壁は継続すること」とあった。
まったくその通りだと思う。

とりあえず自分のアプローチとしては、変に描くことへの障壁を上げることなく、描きたいと思ったときには描いていこうと思う。


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