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『耳機』はイアフォン。では、『青眼』は?...ブルーアイz...黒目!?【台湾華語クイズ】


はじめに

前回に引き続き、2回目の言語交換ビデオチャット会を開催しました。

前回、ウチでは3台同時につなげていたので(私,長女,次女)ハウリングが酷かったのですが、今回はBluetooth無線ヘッドフォンを人数分調達したので、問題なくおしゃべりできました♪

『耳機』は…イアフォン!

今回は台湾のお友達が台湾華語クイズを出してくださいました!
漢字の意味は日本語とほぼ同じなので、意味から類推して、単語の意味を当てるというもの。
「『耳機』は日本語でどういう意味でしょう?」という形式で、とても楽しめました♪

今回は、いくつかクイズで出されたものに加え、私が勝手に調べたものを追加してご紹介できればと思いま♪

日本では外来語。中国では新名詞。

このクイズの背景にあるのが、中国語圏の外来語形成文化です。
この事情は台湾も中国と同じだと思いますが、日本語のひらがな・カタカナのような表音文字がなく、外来語は漢字を組み合わせて意味の通るような新しい語彙として生成しなければなりません。

日本語の「外来語」は、中国語で「外来詞」と似た単語としても呼ばれますが、「新名詞」とも言われるそうです。
「イアフォン」とカタカナで書くと、確かに日本語で表記はしているのですが、どことなく"日本語ではないもの"という隔たりを感じますね。
それに比べて「耳機」は漢字を見て、単語の意味するとこが分かり、言語の中に取り込んでしまっているように感じます。
下記参考文献にも、中国語話者は特に外来語を意識したりはしないとのことでした。

※参考: 中国語の外来語形成のプロセスと現状
https://kokushikan.repo.nii.ac.jp/record/6106/files/21asia_007_02.pdf
国士舘大学 学術情報リポジトリより

日本語でもそうですが、昨今、グローバルに使われる英語などアルファベットを使う言語の影響で、外来語をそのままアルファベット表記する例も多々見受けられますよね。
みなさんも、中国や台湾製品に英字表記されているのは、見慣れているのではないかなーと思います。
こうやって、少しづつ文化が変容していくんですねー。

また、新しい単語に漢字を当てるときにも、"なるべく少ない文字数"で…という暗黙の縛りがあるようにも見受けられます。
先ほどの『耳機』も『両耳音楽聞機械』とかでも良いわけですが、そのあたりは、上手くこれまでの単語群とマッチするように作られているみたいですねー。
…なんだか「少ない漢字を使って上手く言え」という大喜利みたいなノリでおもしろいですね♪

台湾華語クイズ「この単語の意味、な〜んだ?」 

『耳機』

正解は…イアフォン!『耳機子』とも言うそうですね。
↑なかたちでご紹介していきます♪
イアフォンからはじまったので、ITや電子機器関連の単語に偏ってしまっていますが、次からどうぞ〜♪

『手機』

正解は…携帯電話
手に持つ機械はもっと他にあるやろ!!…思いきや、常に持ち歩くものって、これまでの歴史上なかったかもしれませんね…!
"電話"要素も完全に省いているのも漢字センスがありますね♪

『平板』

正解は…タブレット!

これこそもはや機械ですらなくなって、まな板状態…!!!
昔、大学生の頃、iPadを"フリスビー"とか言って投げられそうになってた友人を思い出しました…!

どうでもいいですが、タブレット(tablet)というと、錠剤のことも意味しますが、『平板』ぐらい振り切っても良いのかもですねー

『電腦』

正解は…コンピュータ!

電脳コイルを思い出しますね♪

脳が旧字体なのが、ちょっと読み辛いのと、昨今のAIのイメージも重なっちゃったりしそうですねー
ちなみにAIは、日本語で人工知能。台湾華語では『人工智慧』。
なんやかんや、外来語ってうまく吸収されているんですねー。


『網路』

正解は…インターネット!

網目状でWebを思い浮かべますね♪
データが行き来している通信の様子も『路』で表現されているのがおしゃれです♪
『道』に比べて『路』は舗装されている人工物感がありますねー

『網站』

正解は…ウェブサイト!

『站』は駅(station)という意味で、日本語でも「兵站(へいたん)」などで使われる漢字です。…が日本では多様はされないので、漢検1級配当漢字だそうです…! 駅より画数少ないので、こっちに変えても良いかもですねー

『藍牙』

正解は…Bluetooth

イアフォンやキーボードを無線接続するための短距離通信規格ですね。
英語の意味もまぁまぁ意味分かりませんが、単純にBlue=藍とtooth=牙に分解して訳したみたいですね。

えっ、…青歯(齒)じゃないの?
と疑問に思って少し調べたのですが、どうやら『青』の漢字の意味が少し日本と違うようです。

『青』の色的な意味
➊ ​藍。「青天」など。
➋ ​綠。「青草」、「青苗」など。
➌ ​黑。「青絲(比喻黑髮)​[黒髪のこと]」「青眼 [黒目のこと]」。

兩岸詞典 | moedict
https://www.moedict.tw/~%E9%9D%92

青は藍色・緑・黒を表す…。お、おう。
日本でも信号機のライトを青信号と言ったりするので、まだ緑は理解できますが、黒は予想外でした。。
濃青・濃緑が黒っぽく見える…というイメージでしょうか。。

黒目を『青眼』と言うようです。これにはびっくり!

Google Search AIでの検索結果

『青眼』が故事由来なのもおもしろいと思いますし、しれっとブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンの影が見え隠れしているのも面白いと感じましたw


『無線上網』…?

これは辞書には掲載されてなかったのですが、正解は…Wi-Fi!

Wi-Fi(wifiなど表記ゆれあり)は普通にアルファベットで書かれることが多そうですね。
『無線上網』だと「無線ネット」といった意味合いになりそうです。。

…これ、台湾華語に訳せるかチャレンジ…!!!

さて、いろいろ単語をみてきましたが、「日本語のこの単語、どうやって訳しているんだろう?」と気になったものがいくつかあったので、ついでに調べてみました♪

イアフォンが『耳機』なら、補聴器・耳栓は?

イアフォンに『耳機』にがあてがわれているなら、その他の耳関連のものにどんな漢字があてられているのか気になって調べてみました!

補聴器=『助聽器』
耳栓=『耳塞』

『助聽器』はすごく分かります!『助』の方が実体に即していて良いですね♪
『耳塞』は「耳を塞ぐもの」を端的に表していてめちゃくちゃ好きな表現ですw

青眼が黒目なら、ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン(青眼の白龍)は?

日本語の「青眼」は変換され、『藍眼白龍』になっていました…!
そこは日本語表記よりも意味を優先して翻訳!!

…VTuber、ラプラス・ダークネスは?

ほんと最近の単語も訳されているのかと思ってしらべると、ラプちゃんは『拉普拉斯・暗黒』。

VTuber界隈もWikipediaに大方網羅されていてちょっとびっくりしました!!
ラプラスはピエール=シモン・ラプラスから。ダークネスは暗黒で良いですね♪ 既存単語で解決できてる!!

記事を見てみると、HololiveやAZKiはアルファベットを当て字に使われていますね。
このあたりは、上手くアルファベットとも付き合っているという印象を受けました♪

バーチャルユーチューバーは『虛擬YouTuber』かぁ。。。

おわりに

外来語のことは、おおむねほとんどの台湾華語や中国語の教材に取り上げられていますが、日本人の感覚とマッチしていて、とてもおもしろく感じました♪
『漢字』でつながっている…という感じがしてとても親近感が湧きました…!!

また2週間後ぐらいにビデオチャットする予定なので、それまで色々調べたり、勉強としたりしようと思います♪

長女がDuolingoの中国語にハマっていて、毎日タブレットで自主的に勉強しています。
学校で漢字を習って、なんとなく意味が分かるようになって、どんどん自分のペースで学習が進められるのが楽しいみたい…!
多感なこの時期、何か良い刺激になってくれるといいなぁと願っています♪


おまけ: 紙幣に描かれているモチーフについて

台湾華語クイズの他に、台湾のお金についても教えてくださいました♪
台湾のお金は見たことなかったのですが、紙幣に子どもたちが描かれているのがとても衝撃でした!

最近はクレカやスマホ決済で現金を使う機会も減りましたが、お金という大切なもののモチーフに子どもを採用するって、なかなかどうして素敵な文化だなぁと思いました。

最近日本でも紙幣デザインが変わりましたが、著名人の肖像画という過去の歴史にフォーカスするのではなくて、未来の希望をデザインするっていうのでも良いのではないかなぁーと思いました。

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