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異界・聖地巡り

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日本の聖地、あるいは異界の旅行記
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記事一覧

山梨の縄文遺跡

 岡本太郎や梅原猛の本を読んで以来、縄文の創造性にみせられている。2024年5月、山梨在…

藤井満
6か月前
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まつろわぬ「両面宿儺」に自らを重ねた、まつろわぬ円空 「円空 旅して、彫って、祈…

 2022年、岐阜県高山市丹生川町の「千光寺」という山寺を訪ねた。  1600年前の仁徳…

藤井満
7か月前
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元祖UFO伝説の磐船神社と、隕石の落ちた星田妙見宮 宇宙とつながるパワースポット

 船の形の巨岩をご神体とする「磐船神社」にはUFO伝説があり、そこから山をくだったところに…

藤井満
1年前
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書写山・圓教寺 秀吉、和泉式部、弁慶、赤松満祐……人物描写が愉快な山寺

 西国巡礼でたずねた姫路市郊外の書写山圓教寺を、「三大特別公開」にあわせて2023年9月はじ…

藤井満
1年前
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西国27番圓教寺 秀吉と弁慶の暴力の跡 

墓地に立つ観音バスのバス停  西国三十三所の27番圓教寺は姫路市の郊外にあり「西の比叡山」…

藤井満
2年前
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久米島 朝貢貿易の中継点に独自文化 石材の島の知恵と技術

観光客のいない白砂のビーチ  八重山諸島は何度も訪ねているが、本島の西100キロの久米島は…

藤井満
2年前
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信仰の島・久高島 神の白馬は岩礁を走り去った

 久高島は20年ほど前、岡本太郎の「沖縄文化論 忘れられた日本」で知った。 「後生(ぐそう)」と呼ばれる風葬の習慣が紹介され、海岸の洞窟に置かれた棺に横たわる白骨の描写が生々しかった。  12年に一度の午年の年、島で生まれた30歳(丑年)から41歳(寅年)の女性が祭祀(さいし)集団に入るイザイホーの行事など、独特な祭祀や民俗にもひかれた。  でも、岡本太郎が週刊誌に「後生」の写真を載せたことを信心深い村人が激怒し、風葬の場所そのものをコンクリートでかためてしまったと聞いて、長

西国25番清水寺 現代の伝説生み出すもうひとつの清水 若者に人気「引退ポスト」

 西国三十三所には清水寺がふたつある。有名な京都の清水寺(16番)と、兵庫県加東市にある25…

藤井満
2年前
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西国21番穴太寺は里の寺 光秀の城は大本教

京都駅から山陰本線の普通列車に乗った。嵯峨嵐山駅で大半の乗客がおり、トンネルとトンネルの…

藤井満
2年前
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西国11番・上醍醐 古代の超高級ミルキーの名をもつ水神の山寺

「最上の食べもの」は乳製品 醍醐寺の「醍醐」は古代の乳製品のことだ。 仏教の経典「大般涅…

藤井満
2年前
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西国12番岩間寺〜13番石山寺 山の海洋信仰、奇岩の山岳信仰

醍醐寺を守護する女神のお宮  上醍醐寺から東への山道をくだると、杉の森のなかに大規模な石…

藤井満
2年前
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西国26番 法華山一乗寺 ローカル線再生の旗手に乗り 命の輪廻の山寺へ

地域と連携しアイデアこらし3セク鉄道活性化  神戸の新開地から神戸電鉄に乗った。六甲山の…

藤井満
2年前
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西国29番・松尾(まつのお)寺 馬頭観音と騎馬民族がつながる修験の山

 JR小浜線松尾寺駅(舞鶴市)から山に分け入る。  緑が濃くて、カナカナとうらがなしいヒグラ…

藤井満
2年前
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西国30番・竹生島宝厳寺 秀吉の大坂城と水葬の聖地

 竹生島には長浜と今津と彦根から観光船がでている。  便数が多い長浜からわたることにした(往復3200円)。  9時半の船にのり、えり(小型定置網)とよばれる小型定置網の網をながめながら30分ほどで、こんもりした緑の島に近づいた。周囲は急斜面で浜はない。寺のあるところだけ船着き場ができている。  上陸して、すぐに拝観料600円を徴収される。  ちょっとのぼった右側に国宝の「唐門」がある。漆塗りの上に飾金具が散りばめられ、鳳凰や松、牡丹の彫刻がほどこされている。  2006