信仰の島・久高島 神の白馬は岩礁を走り去った
久高島は20年ほど前、岡本太郎の「沖縄文化論 忘れられた日本」で知った。
「後生(ぐそう)」と呼ばれる風葬の習慣が紹介され、海岸の洞窟に置かれた棺に横たわる白骨の描写が生々しかった。
12年に一度の午年の年、島で生まれた30歳(丑年)から41歳(寅年)の女性が祭祀(さいし)集団に入るイザイホーの行事など、独特な祭祀や民俗にもひかれた。
でも、岡本太郎が週刊誌に「後生」の写真を載せたことを信心深い村人が激怒し、風葬の場所そのものをコンクリートでかためてしまったと聞いて、長