「ラボラトリー方式の体験学習」のご説明
はじめに
私のnoteを読んで頂く際、「ラボラトリー方式の体験学習」の内容をご理解頂くと、内容の理解も進む、と思いこの記事を書かせて頂きます。
つたない説明ですが、どうぞ、お読み頂けますと幸いです。
マガジンにて、地球の歩き方みたいな感じでまとめていますので、こちらも、宜しければどうぞ!
ラボラトリー方式の体験学習とは
「ラボラトリー方式の体験学習」とは、「特別に設計された人と人がかかわる場において、プロセス(感情や気持ち、頭をよぎり考えていること、言動として表れる行動など)を素材(データ)として、人間や人間関係を参加者とファシリテーターとが共に探求する学習」として定義しています。
引用:体験学習の基礎を学ぶ | JIEL 一般社団法人日本体験学習研究所
上記の引用リンク先に、プロセスと探求する学習に関する詳細な説明もございます。
プログラムの構成要素
構成要素として、
(1)集中的グループ体験としてのTグループ、
(2)実習を用いた構造的なグループ体験、
(3)小講議、
(4)ふりかえり用紙や質問紙などのインストルメント(道具)を用いたプログラム
の、4つが重要であるといわれています。
引用:体験学習用語集 - ヒューマンコラボレーションセンター (hcc2005.jp)
「小講義」の説明より
私が受講したTグループが(1)に当たります。
一方で(2)のような実習を用いた構成的なグループ体験が出来る講座もあります。
学べる場所
以下、自分が学んで来た場所です。
(他にも、もっと、いっぱいあると思いますが・・)
●南山大学人間関係研究センター
南山大学 人間関係研究センター (nanzan-u.ac.jp)
●日本体験学習研究所(JIEL)(2023年3月31日に閉所)
人間関係づくり:Tグループをコアに組織開発やチームビルディングを行いうファシリテーターの養成を行う (jiel.jp)
歴史と学習の実施目的
以下、引用となります。
長文となります。
--------------------------------------------------------------------------
ラボラトリー方式の体験学習は、1946年米国コネティカット州で、雇用機会均等法の遵守のためのリーダー養成から始まったとされています。社会心理学のグループダイナミックス研究の創始であるレビン(Lewin,K.)らが州の教育局より依頼を受けて、彼らは、ソーシャルワーカーや教育関係者、企業人を集め、講義やロールプレイングやグループ討議を用いたプログラムによるワークショップを行いました。
ベネ(1964)によると、グループ討議の時の参加者のやりとりの様子を報告し話し合っているスタッフミーティングに参加したいという参加者からの申し出があり、レビンはそれを了承したのです。そして、そのミーティングでは、スタッフ(研究者や観察者)と参加者と一緒になってグループ・プロセス(グループの中で起こっていること)を話し合ったみたいです。結果、ずいぶん相互に認識のズレがあることが分かり、参加者とスタッフがその時その場で感じていたことや心の動きなどのデータを率直に出し合っていくことによって、真実のグループ・プロセスが明確になり、自分・他者やグループの理解を深めていくことができたのです。これは、とても衝撃的な発見でした。
その後、米国におけるNTL(National Training Laboratories)が1947年からメイン州ベセルで開催する「Tグループ(Human Relations Laboratory)」へ発展し、社会的感受性とコミュニケーションスキルの開発やリーダーシップの理解と実践のためのトレーニング、組織開発(Organization Development)などへの応用として教育プログラムは展開されていったのです。
そこには、偏見の問題を取り上げながら(コンテント)、グループの関係の中に偏見をもった見方が存在しているかどうか(プロセス)といった視点をもつこと、すなわち “コンテントとプロセス”の認識、とりわけプロセスに気づき学ぶことが特徴的なものとしてあります。
また、体験から学ぶためのステップとして、社会科学方法論を適応した”学習の循環過程”が取り上げられているのも、重要な特徴です。
--------------------------------------------------------------------------
引用:体験学習Q&A | JIEL 一般社団法人日本体験学習研究所
「Q.ラボラトリー方式の体験学習とエンカウンターグループとは何が違うのでしょうか?」への回答より
上記、引用部分にて、
「社会的感受性とコミュニケーションスキルの開発やリーダーシップの理解と実践のためのトレーニング、組織開発(Organization Development)などへの応用として」
とあるように、現代でもこのような目的でラボラトリー方式の体験学習が実施されていることを多く目にします。
さいごに
この記事では、先ずは概要を掴んで頂けたら、と思い、引用を元に、ラボラトリー方式の体験学習の説明をさせて頂きました。
皆様の理解の一助となれば幸いです。