9歳息子(ASD)終業式。泣いてごめんね。
『友だちなんていなくて平気!!』
『気にするな!!』
な方には不愉快な内容かもしれません。
ご注意下さい。
宮下奈都さんの『つぼみ』の中の一編。
『晴れた日に生まれたこども』
この話の弟くんは、どうやらいいヤツっぽいのだけどふらふらふわふわしてる。
そして他人に利用されたりもしてる。
姉はそんな弟を心配している。
姉の小学校の頃の記憶で、友だちを作れず1人ひっそり佇む弟の描写がある。
すごく悲しい。姉が思い出したくない場面。
私には…その姿が現在9歳の息子と重なって見えた。
先週火曜日から4日間病欠した息子は、今日終業式だった。
荷物が多いというので手伝おうと私は下駄箱で待っていた。
小3。
みんな楽しそうに出てくる。
じゃれ合ったりからみあったり。
「良いお年をー!」
とか言いながら。
3年生だけで6クラスもあるから大量の子どもたちだ。
昔隣に住んでた男の子も出てきた(学区内の別の家に引っ越した)。
向こうはこちらを覚えていない。
幼稚園入園前に息子と2~3回遊んだけど子どもたち同士はどちらも覚えていない。
あんなにお母さんにべったりで大人しいイメージだった子が、友だちと駆けていった。
あんなに人見知りだったのに。
息子が全然現れないので教室に向かった。
荷物の整理に時間がかかっているようだ。
最後の1人になって先生と出てきた。
荷物はいっぱいだったけど、手を繋いで歩いて帰った。
母と手を繋ぐことに何の躊躇もない可愛い息子。
道を曲がる時クラスメイトらしき女の子たちが
「(息子)くんバイバイー!良いお年をー!」
と言った。
息子も「バイバイ」と返した。
『友だちがいない』と悩む息子だけど、
声掛けてくれるクラスメイトがいていいね。
息子「あの子たちあんなふうによく声を掛けて、すぐ自分たち(の話)に戻っていく」
そっか。
声は掛けて貰っても中に入れないのが寂しいんだね。
いつか友だちとじゃれ合うような時がくると、私はなんとなく思っていたのだけど。
そう思う根拠なんてないんじゃないか。
もう小3。
小学校残り3年。
そして中学校。
息子はこのまま、小説の『弟くん』のようになっていくんじゃないだろうか。
友だちが欲しいのに友だちを作れず。
楽しく生きて欲しい。
子ども時代もとびきり楽しんで欲しい。
そう思ってきたのに、私、全然じゃないか。
この子がおっとりゆっくり自分のペースで成長していける場所を求めてなにがいけないんだよ。
息子は帰り道、別のことで泣き出して、私も悲しくなって。
泣きながらウインナーを切った。
すごく不揃いな具のチャーハンがお昼になった。
息子はぼそぼそと「水筒を学校に忘れた」と言っている。
私はかるく聞こえないフリをしている。