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フロント・ローディング

いま読んでいる『仕事で「ひと皮むける」』という本の中に、こんなくだりがある。

プロジェクトにもいろいろあるが、仕事の進行につれて巻き込まれるひとがだんだん増えていくのが普通の形だろう。開発の仕事では、初期に少人数でテーマを追いかけ、形が見え始めると人員を増やしてチームが立ち上げられたりする。
ある会社の中央研究所長から、「基礎研究が1なら、開発には10、設計・試作段階では100、量産になると1000から10000の労力がいる。あとの段階ほど負荷(ローディング)が高まっていく」と聞いたことがある。これを「リア・ローディング」という。
 しかし、同じ開発の仕事でも、たとえば新車開発の場合のように、立ち上げの段階から、あとで関わってくるひとに頭を突っ込んでもらったほうがいいケースもある。これを「フロント・ローディング」による開発プロセスという。フロント・ローディングは大和言葉では「段取り七分」がこれに相当すると思われるが、開発リーダーとしては、関わりの出てきそうな人びとを最初の間に巻き込んでネットワーク形成をしておいたほうが、アジェンダ(いったい何をすべきか)もより現実的になるし、実現可能性も高まる。

ひとの巻き込み方には「リア・ローディング」と「フロント・ローディング」がある

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このくだりを読んでいた時に、自分が関与している「経営改善計画」策定支援において、現在は取引金融機関はメイン行だけ加わってもらっているが、あるとき今後の資金繰り支援をメイン行以外にも負担いただく趣旨の議論になったときに、サブ行の金融機関も参加してもらったらいかがかと提案し、会議に加わっていただいたことがあった。

いまもその計画づくりの真っ最中であるのだが、さてそのことが「フロント・ローディング」といえるかどうかは別としても、実現可能性が気になるところではある。

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