エルフ
今日を終わらせたくなくて
四角い画面をなぞる夜
街灯のまぶしさ
ガラス窓を抜ける
ブルーライトずっと浴び続けて
誰かの人生覗いても
歩きたい道は
見つからないままで
明日を始める前に
脳裏に浮かんだ
空想の扉開けたら
お菓子の箱に描いてあった
帽子の少女佇む庭
緑の葉をかき分け
シロツメクサ探すわ
あと5時間で目を覚ますまで
誰もいないネバーランド
裸足で地を掴んで
風を受けて走るわ
素顔じゃ外に出られなくなって
四角い鏡とにらめっこ
こないだも着たシャツ
靴は変えなきゃね
月が闇を照らすまで
あと6時間
畳まれた羽根広げたい
夜の森飛び回るエルフ
動物たち起こさないように
あのペガサス座まで
今夜は届きそうだわ
四角い画面の中
慌ただしく話すあの人も
ひとり見上げる天井に
楽園を夢見るかしら
夜と朝の境目
現実は待ってくれないけど
頭で描く世界なら
きっと邪魔されないはずよ
お菓子の箱に書いてあった
帽子の少女佇む庭
緑をかき分け
シロツメクサを探すわ
あと5時間で目を覚ましても
何度も描く夢の世界
裸足で地を掴んで
風を受けて走るわ