いつもは食べない新しい料理にチャレンジした週末
外出先でランチをするとき、だいたい同じような料理を注文する。
お肉料理だったら鶏肉、魚料理だったらサーモン。
サンドイッチだったら、「チーズ」、「アボカド」、「サーモン」のいずれかの食材がメニューに書いてあったら、ほぼ100%の確率でそのサンドイッチを選ぶ。
パスタだったら、チーズ系やトマトソース系を選ぶ傾向にある。
でも先週末、外出先でのランチでいつもと違うメニューを選んだ。
ランチで入ったカフェで、チーズ入りのサンドイッチを見つけたから「これにしよう!」と決めたのだけど、ふとメニューを見ると「エルビスサンドイッチ」という、見慣れないサンドイッチの名前が。
なんだろう?と思って食材を見ると、「バナナ・ベーコン・ピーナッツバター・ブルーベリーソース」と書いてあった。
頭が混乱した。
バナナとベーコン??ピーナッツバターとブルーベリーソース??
味の想像が全くつかなかった。
これらの食材って、相性良いだろうか…?
いつもだったら一度注文しようと決めた料理はあまり変えないのだけど、今回はすごく気になってしまい、チーズ入りのサンドイッチではなく、この謎のエルビスサンドイッチを頼んでみることに。
しばらくして、店員さんがエルビスサンドイッチを運んできてくれた。
「こちらは甘じょっぱいサンドイッチになっております。メープルシロップをかけてお召し上がりください」
甘じょっぱいサンドイッチにメープルシロップをかけて食べるだなんて、さらに味の想像がつかなくなったのだけど、その見た目に衝撃を受けた。
黒い食パンの上に大きめのベーコンがどーんと1枚、ベーコンの上にブルーベリーソースがかかったバナナとバナナチップがたっぷり…。
おまけにフライドポテトがついてくるという、なんともジャンキーな料理。
「うわ…ちょっと失敗したかな…」と後悔しながらも、一口食べてみた。
意外にも美味しい…!
バナナの甘さとベーコンのしょっぱさが絶妙にマッチしている。
ベーコンの油っこさをバナナがまろやかにしてくれている。
バナナとピーナッツバターの組み合わせも、「甘ったるそう…」と思っていたのだが、まろやかな甘さで美味しいではないか。
パンが黒い理由は謎のままだったけど…(味は普通のパン)。
最初は味に半信半疑だったエルビスサンドイッチだったけど、ぺろりと完食してしまった。
後で調べてみると、エルビスサンドイッチというのは、あのアメリカのロック歌手、エルビス・プレスリーが好きだったサンドイッチとのこと。
ベーコンといったしょっぱいものと、バナナやピーナッツバターのような甘いものをミックスしたサンドイッチで、プレスリーのお母さんが作ったサンドイッチだったそう。
この日は自分の中の定番サンドイッチではなく、見慣れないサンドイッチを注文しただけだったけど、なんだか面白い発見をした感じがして楽しい気分で一日を終えられた。
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自分の中で美味しいと思う定番料理を食べれば間違いないし、その日は嫌な気分にならない。
だから定番料理を選んでしまうのだけど、他にも美味しい食べ物ってたくあんあるんだよな…と思うと、今までちょっともったいないことをしてきたのかなという気がしてきた。
以前「全く興味のなかったアニメを観たら、自分が気が付かなかった好きなことが見えてきた」という記事を書いたのだけど、食べ物でも同じなのかもしれない。
毎日なんとなく選んで、なんとなく食べている料理だからこそ、新しいものを食べてよいところを発見できたときのワクワク感は大きいのだろう。
毎日摂る食べ物の新しい「好き」が増えたら、楽しみも増えそうだ。
これからは、カフェやレストランに行ったら、いつもは食べない料理を注文してみようかな、と思った週末だった。