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毎日ニュース

子供の頃は、毎日のニュースは変わり映えしないと思っていた。いや、事実、同じことを割と繰り返して報道していたように思う。なにか少しの差だけ、あるような、ないような。

しかし今、テレビのニュースを観ない代わりに、周囲のニュースが目に飛び込むようになった。それは報道されているものよりずっと小さくて、少し外から見れば大したことのないニュースなのだろう。でも私にとってはそれがすごく大きくて、一喜一憂し、愛おしい。

手のひらの金魚の本が徳田秋聲記念館さんで取り扱うよになるだとか、本がすぐに売れてしまうだとか、予約をして喜んでくれてはる様子やとか。
もっとプライベートなことでいうと、オリジナル靴下のサンプルができたとか、可愛いお守りを友が作ったとか、週末フランスからネッ友が来るだとか、先日よりフィンランドから友達が来てるだとか……。

そういった日常の中の非日常が、最近はとても喜ばしい。毎日新しいことだらけなのだ。もしかしたら今までも、子供の頃も、あったのかもしれない。毎日のニュースが。でも気付けていなかった。それがどれほどすごいことなのか。

そしてそれは自分も誰かのニュースになりたいな、というささやかな野望に変わる。
誰かの毎日をちょっと彩るニュースでありたい。少々欲張りさんであろうか。いや、野望なのだからいいだろう。

世の中は毎日ニュースで溢れている。
しかも楽しいニュースで溢れている。
チャンネルを合わせればすぐに見られるそのニュースは、今日も人々の心を潤している。

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