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絵画初心者がモネ展で知った“油彩”を実物で見る大切さ

「待ちに待った」って言葉、こういう時のためにあるんだと思う。
藤の花が好きな私は、あのモネが描いた藤棚の絵がどうしても観たくて。
ずっと楽しみにしていたモネ展に行ってきました!

国立西洋美術館 2/11まで開催

会場の雰囲気とグッズ紹介

会場に着く前から高揚感がすごく、いざ目の前にした待機列の長さにも驚き。10時開場で、10:30のわりと早めの時間帯の日時指定券取ってても、外でわりと待ちました。「フェスか!?」と思うくらい。
土曜日こんなに混むのか……やはりモネすごいな🙏と。

観覧後のグッズ列も外まで並んでて、

10:20着
入場
観覧
グッズ列並ぶ
買う
退場

まで3時間はかかりました。

青コーンが入場待機列、赤コーンがグッズ待機列

普段の自分ならグッズはあまり手を出さないんですが、まさかの購入しちゃって😂

わくわくの帰り道

このショッピングバッグ持ち帰って歩くのちょっと恥ずかしかったね。いや、だって目立つよこれ。すてきだけれども笑

電車でもモネアピールできるバッグ🤣

売り切れ商品もわりとあって、「やっぱ10月に行っとくんだったなぁ」とちょっぴり後悔。

念願だった藤棚を見れたうえに、その柄のタンブラーがあったので思わず買っちゃいましたね。

藤のタンブラー

入浴剤まで追加してちょっとした散財祭り😂

睡蓮の香りの入浴剤

でも、こういう日があってもいい。それくらい、幸せな時間だったように思う。

オランジュリーの空気を味わえる大展示


今回のお目当ては、個人的には藤棚はもちろんですが、やはりオランジュリー美術館を模した大装飾画のコーナーでしょう。

展示室で、唯一この空間だけ写真OKでした。(動画はNG)

作品の目の前でパシャパシャしてる人も多かったですが、個人的には、この空間全体をパノラマにして記憶に収めたい思いのほうが強かったですね。

睡蓮たちにぐるりと囲まれる展示室

まるでモネの愛した庭そのものを体現するかのような空間の作り方は、ほんとうに圧巻。
ぐるっと一周、カラフルな幻想世界が広がっていて贅沢でした。

天井の照明も、国立西洋美術館では普段は暖色だけど、この展示室に合わせて白色に変えたんですよね、たしか。
天井写真撮るの忘れて悔しいです🥲写真よりほぼずっと肉眼で集中してまして。

オランジュリー美術館を模した作品の魅せ方に「ずっとここに浸っていたい……」と思いましたね。

たとえ同じ景色でも、人によって視える世界が違うように、「水面をこんな色合いで表現できるモネの感性とは、どういうものなのだろうか」と、作品を眺めながら考えていました。
白内障による物理的な視界の見え方の違いだけじゃない、モネの感性がそこにはあると思うので。

大作2枚はやはり圧巻


今回の展示でとくに感動したのは、最後の最後に展示されていた

休戦協定の際に寄贈された柳と睡蓮の大作2枚

画像で見たことはあったけど、実物の圧倒的な存在感に完全にやられました。

もちろん藤やアガパンサスやアイリスなどの作品も素晴らしかったけど、この柳と睡蓮の2枚には特別な重みがありましたね。

単なる美しい絵というだけじゃなくて、何か深い祈りや願いが込められているような気がして。言葉にするのは難しいけど。

時代背景やモネの人生に感情移入しながら、絵の奥にある心の深いところまで伝わってくるような。自分とモネの境界が薄れていって、引き込まれる感覚。絵画って、こういうところがすごい。

画像じゃダメ。やはり実物がいいってこういうこと!?

絵画初心者の私がひとつ思ったのは、美術品を「画像だけで見るのはもったいない」ってこと。

たとえば油彩特有の絵の具の質感だったり、キャンバスの上で色が重なった順番を想像できたり。どんな強さで筆を走らせたのかまで感じられるんですよね。

画像だと全部平面に見えちゃうけど、実物は違う。絵そのものが、空間を作ってる。

実物に触れる機会の少ない私はそんなことすら識らなかったので、それを体感できただけでも、やはり観に行けてよかったなと思いました。

アップで見るとわかる質感に感動

あと、やっぱりサイズ感も大事なんだな……。
藤も柳も睡蓮もアイリスも、とにかく「大きい」。

その場に立って、自分の体のフィルターを通して感じるからこそ、「このスケールで描いたモネってすごいな」って思える。これは、絵画だけじゃなくて芸術全般に言えることなんだろうなと。

だから、会場を出たあとに改めて彫刻を見たとき、それはつい数時間前に見て抱いた感想とまったく違ったものになりました。

ロダンの彫刻

モネと日常がつながる瞬間


今回の展示は、作品を見るだけじゃなくて、日常に芸術を取り入れる楽しさも教えてくれました。だって、グッズを買ったんですもん✨️

後輩ちゃんと買ったおそろいの藤のタンブラーを職場で使うのが今から楽しみだし、お風呂で睡蓮の香りの入浴剤を溶かしながら、あの絵を思い出すのもきっと楽しい。

モネが見ていた景色を完全に理解して共有することは、きっと私の感性ではできないけど、その感動の一部を日常に持ち込むことはできるんだって気づきました。

それに、モネ自身の感性の再現はできなくても、自分の心のフィルターを通して観た景色は、また何度でも思い描ける。
ここに記しておくことで、その思いの欠片を忘れずに保存しておけるのかな、と。


そして次にモネの作品を見たときに、ここに記した自分とはまた違った感想を抱けるであろう未来に期待します。


余談ですが、観覧後に立ち寄ったランチのお店で
「そのバッグ、もしかしてモネ観に行ってきたんですか?私もこれから行くの」
と年配のご婦人に声をかけられ、少しばかり会話を楽しみました。

芸術って、浸っている瞬間は作者と私だけの対話の世界だけど、日常と絡み合うとなおさら、心にかけがえのない何かを残すものなのかなと。

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