ぶち壊されてたまるものか~かすみ嬢の居場所(25)
世の中、どうしても攻撃したい人がいて、ちょっとしたことでも口やかましくつついてきて、私を「改心」させようとするんだけど、負けちゃだめだよって思ってる。
だって、私の趣味は痩せる努力を続けることで、生き甲斐は体重がまた昨日よりも減っていることを確認することだよ。
そして、究極の望みを言うならね、私を理解してもらうこと。
だけど、それは口先だけ同調してくれることとは違う。
「わかるよ。痩せたいのね。でも増やそ」
って、そんなことを言われるくらいなら放っておいてほしいの。
だから、たぶん、理解するって、そういうことなんだろうな。少し距離をとってずっと見守っててくれる。
それは、このアカで知り合うことができた大多数の方がやってくれてることなのね。
私は重くありたくない。
物理的にもメンタル的にも重くなりたくなくて、本当のところ透明になって消えてしまいたいくらい。痩せて痩せて、消えそうなくらいになりたいの。現実なのか幻なのかわからないくらい。
それが目指す痩せ姫像。
だけど、綺麗な痩せ姫さんたちのなかには、お医者さまを筆頭とした医療従事者の方々から、痩せを奪われる人も多い。そしてその「治療」内では、人権がないかのようなことをされることが多いように思うよ。やるせない気持ちでいっぱいになる。
「痩せは良くないよ」「手放して」「健康的な方が美しい」
って、つまりは洗脳かな。
私も、入院中はそう思ってた。
でもそれは、あんなにも毎日聞かされ続け、閉鎖では人としての生活を全部禁止されたから。そこから抜けるためには、そう思わなきゃいけないって思ってたから。
もう、あんな思いはしたくないよ。
じつはまた、入院のお話が現実味を帯びようとしているんです。
でも私は、きちんと生活ができてるよ。歩けて、授業に出席できて、座りながらでも身の回りの家事ができる。
もう、病院は行かない。お医者さまに頼ることはしない。私はひとりできちんと生きていけるから、大丈夫。
私は病気じゃない。
痩せ姫になる前に、入院でぶち壊されてたまるものか。