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[亡き王女のためのパヴァーヌ]byRavel

もう何十年も前のこと、この曲を弾いた時
まだ少女だった娘が言った
「私、この曲好き!」

気高い王女へ込められた静かな愛
そして、鎮魂の思い
それが 
ゆっくりとした旋律にこめられ
私は 一時期とてもよく弾いていた

その時、どういう訳か
この曲は「娘のためのもの」のように 
感じたことがあった
娘が「好き」と言ったからなのか…?
いえ、それよりも
この曲の感じが娘にピッタリに思えたから…

今日、古い「ピアノ曲集」を引っ張り出して
弾き始めて、何曲目かの最後の曲
[亡き王女のためのパヴァーヌ]
あ~、こんな曲あったねえ、 
弾き始めると 懐かしい
弾きながら 
フッと娘の言葉を思い出した
「私、この曲好き!」

そう、これはあなたの好きな曲
娘そのもののような 旋律に
母は心を込めて弾きました
愛をこめて そして 鎮魂の曲として

[亡き王女のためのパヴァーヌ]を

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