同僚からの要求に、大人の対応してみた。
以前から「JICA事務所に行って、私にGIFTを持ってきてくれ」と言ってくる同僚の女性がいる。それも、何でも良いからとかじゃなく「スマホをくれ」と、ガッツリ具体的におねだりしてくる。
いや、JICAをサンタさんが所属する機関だと思ってんの?
「今年のクリスマスはコレがほしい」的な感覚なの?
他にも「日本に帰ったら必ず金を送ってくれ」とか「キガリに行くなら私にGIFTを買ってきてくれ」とか、何かとGIFT、GIFTと要求してくる。
まぁ別にそんな気にはしてないんだけど、せっかくなので「なんでそんなにスマホほしいの?」と尋ねてみた。すると、
的なことを言っていた。
ふーん。
そっ。
いや、なんか理由を聞いてもしっくりこないというか…彼女の主張からは「スマホさえ手に入れば、貧しくて可哀相な私の生活は一変する」みたいなニュアンスを感じる。でも、スマホを持ったからと言って給料が増えるわけじゃないよね。そもそもスマホがなくても知識を得たり英語の勉強をしたりすることはできるからね。キニアルワンダ語↔英語の辞書も、一応学校にあったし。
そんな要求に対し、いつもヘラヘラと適当な返事をしているものの、要求は何度も繰り返される。そこで、この度ついに彼女の要求に応えてみることにした!!
…ただし、何の労力もかけずにタダでスマホが手に入るほど世の中甘くない。
そんだけ要求してくんなら、それ相応の「対価」を払ってもらわにゃいかんでしょ。
ということで、ある「提案」を持ちかけた。
彼女は僕個人にスマホをねだっているわけではない(「帰国後金送って」と「キガリでGIFT買ってきて」は個人的なものだけど)。あくまでも今はJICAに掛け合ってくれと言っているのだ。それなら、ちゃんと正式な手続きを踏んでもらい、受理されればハッピーじゃん。
と言って、一応前向きに「スマホいただきプロジェクト」が動き出した。
しかし、結論から言うと、このプロジェクトは一瞬で終了した。
必要書類を準備し、何を書くべきか彼女に説明していると、突然彼女の顔色が変わったのだ。さっきまでスマホを手にした自分を想像してか明らかにウキウキしてたのに、今は眉間にシワを寄せ、深刻そうな顔をしている。
何やねん!
と思っていると
と言ってきた。
おやおや?
これは…
どうやら、この話が学校長の耳に入ったところで絶対承認してくれないし、何なら怒られるということを危惧しているようだ。
と、改めて、優しく、ゆっくりと、丁寧に教えた。
すると、彼女は小さく一言
とつぶやいていた。
数分後、彼女は
と言って、ウィンクしてきた。
いや、
何やねん!
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