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今日から君は○○だ!!

ルワンダ人の名前は、覚えにくい。

これは、前々から感じていたことなのだが、多くの子どもたちと関わる「学校」という現場で働いていると、やはり「一人ひとりの名前を覚えたい」「名前で呼びたい」と思えてくる。

しかし、彼らの名前にはちょっとクセがあって、なんだか覚えにくい。中には「Nsengimanadio」みたいな、綴りを見ただけでは一瞬何て読むのか分からないやつも結構ある(ちなみに、この名前はカタカナで表すと「ンセンヂマーナディオ」っぽく読む…と思う)。


だが、これに関しては、10ヶ月近くをルワンダ人と共に過ごしてきた中で、気付いたこともある。

彼らの名前には、伸ばし棒が入ることが多い。
そして、中でも「○○ー○」みたいな名前が多い。

発声のイメージとしては「ナターシャ」的な感じだ。
とんねるず石橋貴明の「たかあき」的な感じだ(?)。

例えば、僕の周りにいるルワンダ人の名前は

  • チャキーナ

  • ハミースィ

  • エジーデ

  • イザーイ

  • パトースィ

  • ウワーセ

といった感じで、この法則に当てはまる輩が非常に多い。

たまに訳分からん長い名前の奴とかもいるけど、この「○○ー○」って音はルワンダ人の耳に聞き馴染みが良いのかもしれない。


そんなことを考えていると、突然「黒ひげ危機一髪」で黒ひげが飛び出す時くらい不意に、天才的アイディアを閃いてしまった。

なんで説明文では「くん付け」なんだ


あ、ニックネーム付けてやれば良くね?

そう…つまり、正式な名前を覚えるのが難しい子の場合は、この法則に則ったニックネームを付け、半ば強制的にその名前で呼び続けることで、自分の名前があたかもそれ・・であるかのように、当の本人に錯覚させるという策だ。

「ニックネームは、相手との距離を近づける効果がある」ということも、心理学的に実証されている事実。

この策は大ヒットの予感だ。


ということで、ここからは実際に僕が子どもたちに付けたニックネームの一部を紹介する。この記事を読んでいる方には、覚えやすくも愛着をもてる、素敵なニックネームを彼らに贈呈できたことを、共に喜んでほしい。

では、早速紹介していこう。


【1人目】 ハヌーケ

輝く笑顔が魅力的

ニカッと笑った時に前歯2本がない、それがとにかく気になるこの子は「ハヌーケ」と名付ける。


【2人目】 シャブーリ

あどけなさの割に目が渋い

常に左手の人差し指と中指をしゃぶり、その第二関節あたりまで湿った指をダイレクトに僕の指に絡ませようとしてくるこの子は「シャブーリ」と名付ける。


【3人目】 ホペータ

おたふくソースのロゴをこの顔にしてほしい

ほっぺたのプニプニ感が度を越えた天性のほっぺたプニストで、そのほっぺたを僕の手にスリスリしてくるという、殺人的可愛さを発揮するこの子は「ホペータ」と名付ける。



他にもまだまだニックネーム増量中ではあるが、現段階で代表的なのはこの3人である。

シャブーリは、指はしゃぶるけどあまり喋らないので、未だに「シャブーリ」が自分のことを指している、ということを認識していないかもしれない。

しかし、ハヌーケとホペータはよく僕のところに駆け寄って来て話しかけてくるので、直接名前を呼びかける機会が多く、順調にニックネームが浸透しつつある。

ハヌーケに至っては、遠くから「ハヌーケ!」と呼んでもちゃんと振り返るレベルにまで洗脳が進んでいる。

そのうち、テストとかで自分の名前欄に「Hanuke」と書き出すかもしれない。


ちなみに、僕はハヌーケの本名を1ミリも知らない。
もう初見から「よし!今日から君は、ハヌーケだッ!」と勝手に決めつけ、呼び続けている。

失礼過ぎる。

まぁ最初から本名を覚えられるなら、それに越したことはない。それなら、無理にニックネームを付ける必要もないし。

しかし、校内には同じ名前の子も案外多いので、彼らを区別するためにニックネームがあっても悪くはない。

なので、この記事を読んでくださっている方の中で、「○○ー○」の法則に当てはまりそうな語呂の良いニックネームを思い付いた方がいれば、ぜひ提案していただきたい。

その名に恥じない輩を見つけた際には、ぜひ襲名させたいと思う。

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