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喫茶十三画の家具や食器が、朱夏堂にやって来ました。


1973年創業の純喫茶で使われていた家具や食器たち


2022年9月末、49年の歴史に幕を閉じた池上の純喫茶「十三画」さん。

思い出すのは、お店で過ごした時間。

朱夏堂を運営している私自身、純喫茶にお熱なのですが、その中でも特にお気に入りだったお店です。

純喫茶が持つ魅力は本当にたくさんあると思うのですが、その中でもオーナーさんの工夫が詰まっている唯一無二の空間、その世界観に浸れる時間…私にとって純喫茶は、現実だけど、どこか架空の世界を味わえる、いわば小さなテーマパークのようなものだと思っています。

朱夏堂を始めたことをママさんにお話ししたところ、「この家具たちは捨てる予定だったし、使ってちょうだい」とうれしい言葉をいただき、この度バトンを受け継ぐことになりました。

「十三画」さんについて

個性的な森林の壁紙
SFちっくな大きな丸窓
ぼんやりと照る、あめ色のランプ

元CAだったママさん。
ほんとうにお綺麗で、どんなに忙しくても明るいお方です。

いろんな国から雑貨を集めていて、こちらはイランへいった時に購入したというキャメルランプ。

ラクダの胃袋でできているんだとか
十三画に初めて来た日、思い出の1枚 photo by kota 
photo by kota 
レジにあるママさんのメモ書き。とても愛おしかったので、
朱夏堂にて引き継がせてもらいました photo by kota 
机には待ち時間も楽しんでもらえるよう、キャラメルがあります
リンゴがぎっしり詰まっているアップルパイ
名物の生姜焼き
メニュー表のプレートと木材は朱夏堂にて引き継いでおります


丸窓や曲線を描いた緑の壁が醸し出す雰囲気は洞窟に似ていて、地下世界から月を見ているような気分になっていました。

丸窓の席でいただくご飯とコーヒーは、私にとって格別なものでした。



(村田商會さんでも十三画さんの思い出の品を購入することができます!この日、偶然にもお会いしできて嬉しかったです…!)


スタジオに訪れた皆さんが少しでも喫茶十三画の雰囲気を感じて、記録に残ることができたらいいなと思っております。


そんな嬉しい出来事をお届けしたいのですが、朱夏堂ってなあに?という方もいらっしゃると思うので、ぜひスタジオのご紹介させてください。

レトロポップなハウススタジオ「朱夏堂」

東京都大森の閑静な住宅街にある、昭和レトロなハウススタジオ朱夏堂。2022年7月にオープンしました。

もともとこちらの物件は事務所として貸し出すつもりでした。入居者さんが決まるまで、期間限定でレンタルスペースを貸し出すサイトに登録したところ、嬉しいことに予想以上の反響があり多くの方に利用していただきました。

また、とあるフォトグラファーさんが朱夏堂で撮ったお写真がきっかけで、写真の奥深さや面白さを知りました。完成した作品を見た時、お部屋に魔法がかかったような気持ちになったのです。

もっと朱夏堂で撮られる色々な写真をみてみたい。

それ以来、皆さんが色々なシーンを演出できるように、コーディネーターの友人と共に、都内のインテリアショップや問屋さんをまわり、家具や小物、背景用の布を揃えました。

利用された方の作品の一部をTwitterInstagramで配信しています。

皆さんのレトロでポップなかわいい世界を覗いてみてくださいね。


今回引き継ぐことになった家具たちについて

バーチェア、スツール、棚、キャメルランプ、花瓶、パフェグラスなどなど…
座面は、チョコレート色のビニールレーザー
バーチェア
調味料を入れていたブリキ缶
グラスや食器たち、他にも土鍋、焼き物、ラーメン丼ぶりなどなど多種類あります。


アイディアいっぱいなママさんが「ゼリーやパフェ、クリームソーダに使えそう!」と想像しながら、色々な食器を集めていたそうです。

今回は叶いませんでしたが、できれば十三画さんの名物の魅惑的な丸窓や壁とか、内装も丸ごとどこかに移転できたらなぁ…と、思いました。

色々な人の想いが、49年分つまった空間を少しでも次に繋げることができたことがとてもありがたく、貴重な機会をいただけて感謝の気持ちでいっぱいです。

長い間、本当にお疲れ様でした。

これから何かしらの形で純喫茶をはじめとする、素晴らしいお店たちを文化財として保存できるように頑張りたいと試行錯誤する日々です。

これからも少しずつ変化していく朱夏堂をどうぞお楽しみに。



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