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読書レポ/『音楽業界で食べていく方法』関根直樹さん著

本日の読了本はこちら。

関根直樹著
『17人のエキスパートが語る 音楽業界で食べていく方法』


音楽業界で食べていく、っていう強烈なタイトルに惹かれて借りてみました。

どんな内容が書かれているんだろうと思ったら、
主に就職活動を控えている大学生を対象に、様々な音楽業界で働く人たちのインタビューをまとめた一冊でした。


ひとくちに「音楽業界」と言いますが、実に様々なお仕事がありました。
会社の括りだけでも、
音楽レーベル、アーティストのマネジメント、配信系プラットフォーム、音楽系の出版社、ライブハウス、チケットを取り扱うプレイガイド、舞台関連などなどなど!

それぞれの現場で働く合計17名の方が、どんな仕事をしていて、コロナ禍を経ていまどんな課題に直面していて、どんな人材が来てくれたら嬉しい、というようなことをとても詳しく語ってくださっています。

ひとりの音楽好きとしても、業界のことを知ることができて純粋に面白かったですし、
Mr.ChildrenやNiziUを推している身として、たくさんいらっしゃるであろうスタッフさんを想像して胸が熱くなりました。
楽しく推し活ができているのは、アーティスト本人の魅力も当然ありますが、
それを支える方々がいらっしゃってこそ!

推しを世界に届けてくださってありがとうございます…!!!!!!!


最大限の感謝とリスペクトをもって接したいです。
尊い推しを近くで支えてくださって大大大感謝🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️



さて、この本の中で個人的に一番面白かったのは、
音楽雑誌『MUSICA』に創刊準備から携わり、編集長もつとめられている株式会社FACTの有泉智子さんのインタビューです。


MUSICAは、Mr.Childrenのインタビューを度々掲載してくださっている雑誌で、これまでにMr.Childrenが載っている号はしっかり全部取ってあります🥹✨

有泉さんのお言葉で印象的だったのは、文化的なアーカイブとしてのインタビューの価値について語られていたところです。


紙媒体離れ、活字離れが進んでいると言われている現代。
そして、インタビューを受けずとも、アーティスト自身がSNSで自ら想いを発信できてしまう時代です。


そんな中でなぜ雑誌という活字メディアを残すのかというと、

ひとつめは文化的なアーカイブとして、アーティストがその時に何を考えてその作品を作ったのかということを紐解いて残していくため
有泉さんは、もちろん作品自体が何よりも雄弁に語っているとしたうえで、例えばジョン・レノンの当時のインタビューがのこっているおかげで知ることができることもある、と仰っていて「確かに…!」と思いました。

ふたつめは、SNSを通じて簡単に音楽を知ることができる一方で、もう少しアーティスト本人のことを詳しく知りたいと感じた時に、それに応えるクオリティの記事があれば、リスナーの興味が深まっていき、ひいては音楽文化全体の活性化につながっていくんだということ。
中には言語化が苦手なアーティストもいると思うので、代わりに言語化してくださるという点で見ても尊いお仕事だなと感じました。


そしてみっつめは、紙として残すことの意義。
Web上にインタビューを公開することでも、上記2点は満たされてしまいますが、
例えば私がMr.Children目当てでMUSICAを購入したとき、そこには他の記事もたくさん存在しているわけです。それが新たな出会いになったりもするということ。
電子化やペーパーレスが進む昨今ですが、パラパラとめくることができる、そして書籍自体がリアルに手元に残る強さってやっぱりありますよね。


自分自身、本は紙で読みたい派だし、
ここはweb上ではありますが、「文字」で色々な想いを綴ることが好きです。
誰かの想いを読むことはもっと好きです。

こうして文章を書くことに対して、勝手に背中を押されたような気持ちになった有泉さんのインタビューでした。


音楽が好きな方にもぜひ読んでいただきたい一冊でした📚♫

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