![マガジンのカバー画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23323076/734c3dcbb3a3d7d46a8de6dc41cc65a8.png?width=800)
『星の王子さま』で知られる、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの「Le Petit Prince」の新訳。逐語訳や直訳にこだわらず「今のこどもや若者にもすっと通じることばで」新…
- 運営しているクリエイター
#童話
「ちっちゃな王子さま」(超意訳版『星の王子さま』)について あるいは「まえがき」
本文へ
「ちっちゃな王子さま」は毎週土曜日の朝9:00に更新「ちっちゃな王子さま」は、フランスのアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリが1943年に書いた小説、Le Petit Princeを文月煉が独自に翻訳したもの。
(2020年現在、日本国内でのサン=テグジュペリの著作権は失効しており、Le Petit Princeはパブリックドメインとなっているため、自由に翻訳・出版することができる。)
ちっちゃな王子さま(超意訳版『星の王子さま』) vol.6
Ⅸ あの子は、自分の星から逃げ出すのに、渡り鳥の「渡り」を利用したんだ。
出発すると決めた日の朝、王子さまは最後の「星の身支度」をした。まずは火山をきれいに掃除して、すすを払った。あの子の星にはふたつの火山があって、朝食を暖めるのにとても便利だったんだ。
それからもうひとつ、死火山もあった。もうずっと噴火していない死火山だけど、それもちゃんときれいにした。「だって、いつどうなるかわからないか