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【最新号試し読み】月刊不動産流通 22年11月号

月刊動産流通2022年11月号」が発売となりました。

その中から、
・特集「不動産広告Q&A デジタル時代の留意点」
・編集部レポート「プラスアルファのシェアオフィス」

の内容を掲載します。

試し読み①(一部掲載)
特集「不動産広告Q&A デジタル時代の留意点」

 SNS等を使った入居者募集などデジタルツールの活用による営業活動が活発化しているが、これまでの運用ルールでは当てはまらないケースもあり、不動産事業者の認識や意図とは関係なく「違反広告」になってしまうケースがある。どのような行為が違反になるのか、 (公社)首都圏不動産公正取引協議会(以下、首都圏公取協)に寄せられた相談事例をもとにQ&A形式で回答する。併せて9月1日に施行された新たな「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約) 」についても改正の内容を紹介していく。(取材協力:(公社)首都圏不動産公正取引協議会)

Q.動画の中で「日当たり最高」と発言。不当表示に該当しますか?【SNSで入居者募集動画を配信】

 SNSの動画を活用して入居者募集を行なうことにしました。動画だと物件の特徴を視覚的に伝えられるため、とても便利だからです。若者向けに端的に物件の特徴を伝えられるように、営業担当者がこれまでの経験から感じた「日当たり最高ですよ」とか「相場に比べて格安の賃料ですよ」などと動画の中で発言していますが、問題あるでしょうか?

A.使用禁止の文言に該当します。

◆個人的主観による
最上級表現等は表示規約違反に

 不動産の表示に関する公正競争規約第4条第5項第2号において「口頭による広告表示」 、いわゆるセールス・トークも広告表示と規定しています。そのため、字幕等で表示していなくても、音声で発言すれば、これも「表示」となり、不動産広告において使用することを禁止している言葉を使えば表示規約違反となります。

「最高」といった最上級表現、「格安」といった賃料等が安いことを意味する表現は合理的な根拠を持っていて、かつ、その根拠を併せて表示しなければ使えません(規約第18条「特定用語の使用基準」で規定)。ご相談のケースは営業担当者の主観による評価であり、「合理的」とは言えないでしょう。

 日当たりが「最高」であるかどうかというのは、ユーザーがどう感じるかの問題であり、不動産会社が「最高」と訴えても、ユーザーはそうは感じない可能性がありますので使用に際しては注意が必要です。

 賃料等が安いことを意味する「格安」という表現は、不動産物件はその商品特性上、「同じものが2つとしてない」ため、比較対象とする全く同じ商品(=不動産)はなく、何をもって賃料等が安いのかという合理的根拠は見当たらないのが実情です。明確な理由があって周辺の物件よりも安いといえる合理的な根拠として使えるのは事故物件(心理的瑕疵物件)ぐらいでしょう。

他にも・・・

Q.SNSでは物件概要を記載せずリンク先に表示。問題ない?
Q.システムの問題で成約済物件を投稿。「おとり」になってしまうのか
Q.募集が終了している過去の投稿は「おとり広告」になる?
Q.間取りが同じ隣の住戸を案内。別住戸だという説明は必要ですか?
Q.VR動画と実際の物件に若干の違い。説明しなければ違反になる?
Q.部屋をより見栄え良くしたい。家具等を配置する際に注意すべき点は

といった事例に回答します!

試し読み②(一部掲載)
編集部レポート「プラスアルファのシェアオフィス」

 テレワーク需要を見込んだシェアオフィスやコワーキングスペースの開設が相次ぐ中、細かなユーザーニーズを捉えた独自性のある施設づくりを行なう事業者が増えてきた。本特集では、そうした事業者の取り組みを取材し、施設づくりにおける工夫や狙い、反響などを紹介するとともに、ユーザーの隠れたワークスペースニーズを探ってみたい。

◆〝公園〟オフィスで健康増進。
サウナも商談の場に

東電不動産(株)

 東電不動産(株)(東京都台東区、代表取締役社長:織井亮氏)は2021
年11月、「健康増進」を前面に打ち出したハイグレードシェアオフィス「WORKING PARK EN」(東京都港区)を開業した。1~37名用まで利用可能な34室の個室に加え、緑豊かな公園やグランピングをイメージした屋内外コワーキングスペース、さらには男女別の個室サウナを用意。有資格者によるマッサージやネイルのリラクゼーションサービス、フレッシュフルーツを使ったスムージーなどの健康食も提供するなど、従来のオフィスでは見られなかった多彩なサービスを揃えている。
 同事業は、賃貸ビルのサブリース事業における新たなスキームとしてスタートした。シェアオフィスは後発での参入であったため、ユーザーに強く訴求するコンセプト型を追求。サービス拡充の中でコロナ禍による健康意識の高まりに着目し、働きながら健康を増進できるオフィスを企画した。
「空間づくりとしては、当時、テレワークに関するさまざまなアンケートの結果で、リラックスして仕事に集中できる場所として、車や電車での移動中やカフェ、ホテルラウンジなどよりも、〝公園〟が上位にランクインしていることに着目しました。公園のようなオフィスを設置すると共に、メンタル面を含めて体内外からリラックスでき、健康増進につながるようなサービスの提供ができれば、ユーザーの心に響くのではないかと考えました」(同社ソリューション事業部部長代理・伊原健一氏)。

競合他社より割安なプラン、
緑豊かな空間が評判に

 ユーザーにインパクトを与えられるよう、エントランスとなる1階部分の階高には特にこだわった。条件に見合う物件が見つかり、港区外苑前で開業することとした。天井高5mの開放的な空間に、シンボルツリーや芝生により公園を模した空間を創出。周辺にはハイグレードシェアオフィスが複数オープンしていたため、それら施設より低めの料金設定を目指すことに。そのため、設備メーカーと直接交渉するなど、初期投資を圧縮することで、周辺の競合施設より2~3割安い料金プランを実現した。リラクゼーションサービスについても、マッサージやネイルの施術者が受付コンシェルジュを兼任することで人件費を削減。市場より割安な価格でのサービス提供を可能にしている。

 開業後、料金の割安感や緑豊かなエントランス空間が評判となり、個室は想定通り順調に成約。コワーキング会員は100席に対しすでに約80名と、想定以上に進捗している。仕事の合間にリラクゼーションサービスを利用する人も多く好評だという。「サウナが商談の場として使われることもあり、そうしたニーズもあるのかと気付かされることも」(同氏)。

「外苑前は、緑が多いまちのイメージともマッチする施設になりました。次も立地のエリアイメージに合わせつつ違うコンセプトを立て、当施設と相互利用ができるような施設にできればと考えています」(同氏)と、次の展開も検討中だ。

(中略)

続きは本誌をご覧ください。
東急不動産(株):ペット需要増大に対応。犬猫同伴専用フロア
サッポロ不動産開発(株):1分10円、スマホで気軽に。隙間時間を有効活用
大成有楽不動産(株):目隠しは”アクアリウム”。座ったままで癒し効果
三菱地所リアルエステートサービス(株):加熱式タバコOK。喫煙できる個室ブース
も登場します。



その他さまざまなコーナーが有ります

月刊不動産流通2022年11月号」では、この他にも不動産実務に関わるさまざまなコーナーを掲載しています。

・一問一答!建築のキホン
「集合住宅の排水の仕組みを教えてください。」

・宅建業者が知っておくべき『重説』に必要な基礎知識Q&A 〜建築編
「ブロック塀」

・不動産登記の現場から
「ペアローン借入額と共有持分」

・関連法規Q&A
「不動産のオンライン取引におけるクーリング・オフ規定の適用について教えてください。」

・適正な不動産取引に向けて―事例研究
「浸水により転居を余儀なくされた賃借人の損害賠償に関する事例」
                             などなど…

不動産会社の取り組みを多数紹介。業界の把握に役立ちます。


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