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増改築プロジェクト 上棟

生駒市で進んでいる住宅増改築が上棟しました。既存門屋の屋根の下に潜り込むように3方向に増築する形はグッと高さを押えています。既存屋根との接合部分を大工さんがとても丁寧に施工してくれました。3方向に複雑な平面形状で建物が回っているので、隅の部分はとても複雑な施工になります。それも大工さんがとても丁寧に仕事してくれています。本当に感謝します。

限られた敷地で小さな住宅を実現するために、平面形状が一見シンプルだけれど、架構は複雑になりました。絵で描くのは簡単かもしれないけれど、これを実現するには難しい架構をうまく施工してもらえなければなりません。

施工の難しさを決めるのは設計次第です。簡単にしようとするとお客様の願いや、建築としてあるべき方向を失うことがあります。施工できない、極端に難しいものにしてしまうと、後で問題が起こったり、そもそも実現できなくなることもあると思います。そのちょうどいいところを見極める、それも設計者の役割であると思います。こういうところの見極めの難しさとそれが実現したときの肌のヒリヒリは設計者の醍醐味かもしれません。かといってただ複雑に難しくするのが正しいことではないと思います、シンプルで良いに越したことはありません。ただ、我々設計者に相談に来られるお客様はどこか複雑になりそうな事情を抱えていたり、建物や暮らしに強い思いをもっておられる方なのかなと思ったりします。

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