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私たちは光の存在③
前回は夢じゃなくて現実に大人の形をした光の存在を見たという話を書いた。(詳しくは①、②をご覧ください)
今回はその続き、目撃2件目の話である。
ある日、仕事が終わって夜の7時すぎくらいに家に帰り着こうとしていた。もう暗かった。ブロック塀をぐるっと回って右を向くと家の門がある。
振り向くといきなり門のところに大人の人型をした光の存在が立っていた。
「ん?・・・あ!!」ドキッとした。
光は電球色のように暖かい。背の高さは私より低くて体が小さい。なんだか穏やかで優しくてニコニコしてきている感じがする。なぜだかホッとしている様子も伝わってくる。女性らしい。
優しそうだから怖くはなかった。私に向かって何か伝えてきているようだから知っている人?
門を通りたいのだがその光に触れそうだっだ。実体はないから触れても構わないのだろうが、私は良くわからないからちょっと避けたかった。
だから、「しっ、しっ!」と追い払ってみた。でも動かずじっと同じところにいる。
なんでだろう?
私は諦めて体を横にしてお腹をなるべく引っ込め光の横をすり抜けた。振り返ってもまだいる。とにかくやっと門から家の敷地内に入れた。
家に入ると父親が電話に出ていた。そして言った。「○○さんが亡くなった。」
しばらく前に病院にお見舞いに行った親戚のおばちゃんだった。そんなに頻繁に会うこともなく1度だけお見舞いに行った、そんな間柄だ。
その時のおばちゃんは終末期でいろんな管が体に付いていた。小柄で優しくて、自分が大変なのに見舞いに来た私たちの事を気遣っていた。お見舞いに来たのを喜んでくれていた。私はそんな優しいおばちゃんに好意を持った。
あの光はきっとおばちゃんだった。ホッとした感じを受け取ったのはいろんな管が外され自由になったからだろう。おばちゃんの今期のお仕事が終わったんだ・・・そう思った。
それにしても知らなかった事とはいえ本当に悔やまれる。しっ、しっ!なんて言ってごめんなさい!挨拶に来てくれてありがとう。そして「お疲れ様でした。」
そんな目撃談だったが、それから私は「あぁ、あれの事か!?」と気づくことになる。次回、完結編です。
つづく。
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