君たちは「バスクラリネット」を知っているか
どうも、筆者です。
先日音楽をテーマにした短編小説を書き上げまして。
「音楽」について語りたい欲が高まっています。
そこで今回は私の愛楽器、「バスクラリネット」についてお話しようと思います。
まずみなさん、「バスクラリネット」をご存知ですか?
きっと「クラリネット」なら聞いたことがあると思います。
ですが、バスクラリネットはなかなか聞かないですよね。
そもそもクラリネットに種類なんてあるのか、とお思いの方もいらっしゃるかも。
そんなマイナー謎楽器、クラリネット亜種のバスクラリネットは、こんな見た目です。
クラリネットとは。
デカすぎる図体にサックスみたいなベル、下についてる謎の棒。なんとも言えない見た目です。
クラリネットには様々な種類があるのですが、メジャーなのがこの4つ。
バスクラリネットはB♭クラリネット(通称ベークラ)よりも大きく、木管らしい温かみのある低音が特徴です。
(画像引用元 https://tsubaki-musicschool.com/blog/useful-column/20892/)
ということで謎のマイナー楽器バスクラリネット、通称バスクラについて、語っていこうと思います!
バスクラ吹きや吹奏楽出身者はもちろん、未経験の方も楽しめる内容になっておりますので、どうか閉じずにお付き合いしろください。
筆者とバスクラの馴れ初め
まず、私がバスクラと出会った経緯について。
筆者(当時中一)は吹奏楽部に入部し、クラリネットパートに配属されました。
筆者「私も今日から吹奏楽部員!クラリネット吹きまくるぞ~^_^」
先輩「筆者さん、あなたの担当楽器これね!(バスクラヒョイ)」
筆者「え…なんですかこの変なの?私クラリネット吹きに来たんですが」
先輩「あー…これバスクラって言うんだけど、今年入った子の中で筆者さんしか音出なくて。じゃ、よろしく!(バスクラ全然人気ないから後任見つかってラッキー)」
筆者「………」
こうして、筆者はバスクラ担当になったのでした。
っておいおい、めちゃくちゃ嫌そうじゃねえか!
となるんですが、そうなんです。
実はバスクラ目当てで入ったとかではなくて、誰もやりたがらなかったから押しつけられたようなものなんです笑
冒頭ではバスクラしか勝たん卍みたいな口ぶりでしたが、最初からそうだった訳ではなく、むしろすごく嫌でした。
クラリネットがやりたくて入ったのに、何でこんな変な楽器なの…?
でかい図体、変なベルが嫌で嫌で、最初の数ヶ月はバスクラを見る度憂鬱な気持ちになっていました。
だからといって辞めるのは嫌だ。だったらとことんやってやろうじゃないか。
そこから私は急成長し、みるみる上達。
先輩達や先生の中で「突如現れたバスクラルーキー」として、入部3ヶ月目でコンクールレギュラーメンバーに選ばれたのです(部員が70人以上いる大所帯で、1年生の楽器未経験者が抜擢されるのは異例だった)。
これはもちろん私の実力もあるのですが(殴)、一番大きかった要因は私がバスクラだったからなのではないかと思います。
当時バスクラは私と先輩の2人のみで、吹奏楽では低音が肝となる。そのためある程度曲をこなせる低音楽器の人間を多く入れたい。
つまり私はあの時バスクラを選んだから、レギュラーメンバーに選ばれるという貴重な経験をすることができたと言えるでしょう。
もしあの時先輩に反発してバスクラを断っていたら、こうはならなかったかもしれないし、人気の楽器なら競争率が高かったかもしれない。
…バスクラ、お前やるやん。
こうして私はいつのまに、バスクラが好きになっていたのです。
バスクラあるある
ここからはバスクラ吹きにしか分からない、もはや誰得なバスクラあるあるをご紹介。
1 マイナーすぎて伝わらない
まずはこれ。吹奏楽であればファゴットやユーフォ、チューバの方とかもあるあるだと思います。
話の流れで私が吹奏楽部出身と判明すると、
「なんの楽器やってたの?」
と聞かれるのですが、
「バスクラリネットだよ」
というと、
「なにそれ?」という反応ばかり。
最初は真面目に「サックスみたいな見た目で大きい低音楽器で…」などと試行錯誤しつつ回答していましたが、だんだん面倒になって「クラリネットの大きい版だよ」と簡略化したり、「クラリネットやってたよ」と過去を捏造したりすることもしばしば。
マイナーである以上、どんなに説明しても伝わらないものは伝わらない。
2 リード選びがムズすぎる
木管楽器の多くはリードという木の板みたいなのを使用するのですが、バスクラはこれが少々大変。
バスクラのリードは5本1セットで売られているのですが、5本全て使えるわけではありません。これが大変な理由です。
リードは木でつくられている自然由来のもののため、個体差が生じます。
その少しの差で、音の鳴りが全く変わってくるのです。
吹いても全く音が出ないリードから「これが自分の音!?」と驚くような深みのある音が出るリードまでピンキリ。
そのため5本セットの中で使い物になるリードは平均2,3本、最悪の場合1本もダメとかもあります。そしてお値段なんと1箱約3,500円。圧倒的衝撃価格。
ベークラは1箱10本で担当する人も多いため、使えなかったリードを交換したりしてました(自分は使えないリードでも、違う人だと使えるリードだったりする)。
しかしバスクラは、そもそも担当者が1,2人しかいないのでそうはいきません。使いやすいリードがどれだけ入っているか、運に任せるしかありません。
3 聴いていた曲にバスクラが入ってるとテンション上がる
これよくあります。確かにバスクラ自体はマイナーなのですが、曲には結構入ってることがあります。ジブリとか割と多いですね。
それから最近だと、YouTubeでよく使われるフリーBGM。みなさん聞き馴染みがあるであろう曲にバスクラは使われています。
例えばこの曲。低音パートがバスクラです。
それからこの曲。東海オンエアのオープニングで使われがちなやつ。こちらも低音パートがバスクラです。
(追記:これ、私の中でコントラバスクラ説があるのですがどうなんですかね?バスクラの最低音超えてる気がする🤔有識者いらしたら教えてください!)
このように、実は馴染みのある曲にバスクラは潜んでいます。テレビ番組のBGMでも結構あります。何気なく聞いていた曲でバスクラの音を発見するとちょっとテンションが上がります。
おわりに
ということで、私の愛楽器バスクラリネットについて紹介してみました。
他にもあるあるとしてバスクラ繊細すぎてすぐキー曲がる問題、音が小さくて合奏でかき消される問題、チューニング時にピッチが合いやすい楽器だとか言われて先生に頼りにされる問題などがあったのですが、これは流石にニッチすぎるので辞めました笑
温かみのある木管らしい綺麗な低音が特徴のバスクラリネット、名前だけでも覚えて帰っていただければ幸いです。
それでは。
おまけ1 吹奏楽ガチャ
今回のサムネにあるバスクラのミニチュア、これ実はガチャガチャで手に入れたものです。
エポック社の「キラメッキ楽器」シリーズ。200円で楽器の光沢、キーひとつひとつが丁寧に再現されていて、めちゃくちゃレベルが高いです。
ベークラと金のアルトサックス、バリサクとかも集めたい。
新キャラが手に入ったら紹介しますね。
おまけ2 リードケース
当時使っていたリードケースを発見。
7年前に使っていたものなので、随分年季が入ってます。
左から順に使いやすいリードなので、左に行けば行くほどボロボロです。
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