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「伝えること、表現すること」への想い

⒈ はじめに 〜簡単な自己紹介〜

静岡県裾野市でひだまり書院を主宰している 伊藤翠香 と申します。

裾野市内でペン字講座講師として、またオンラインでお子さん向けの毛筆・硬筆レッスン、大人の方向けのペン字レッスン、その他ワークショップ開催などの活動を行っております。

この度、ビューティーJAPAN  FUJIYAMAエリアのファイナリストとして、9月2日にエクシブ山中湖で開催される大会に出場することになりました。
社会で活躍する女性を増やし、応援・サポートしてくださるコンテスト、
ビューティーJAPAN。
7月30日には甲府での2回目のインスペクションを終え、これから本番に向けて準備にますます力が入ります。


そんなBJへの挑戦を通して、
「自分の使命、自分らしい想いとは何か?」
「これまで私は何を考え、何を経験し、何をお伝えしていけるのか?」
そんな人生の棚卸しをしている毎日です。

私が自分らしさを見つめていく中で思い出すのは、今まで出会った方から学んだたくさんのこと。そんな学びや気づきを書いていきます。

そして、noteからの発信をご覧いただき、普段インスタグラムの投稿だけでは伝えきれない
「私という人となり」
「熱い想いの理由」 
が伝われば幸いです。

⒉  自己表現が積極的にできない私

私は以前、小学校に勤めていました。
そんな私なので、
「先生だったら、きっと自分を表現することは得意なのでは?」
と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

私は自己表現が積極的にはできません。
書道や文章で表現することは好きですが、積極的に前に立つこと、話すこと、絵を描くことも、楽器演奏も、ダンスも得意ではありません。
だから、スッと自然に自分を表現できる方、前に出ることが得意な方は心から尊敬します。

仕事上や立場上で必要とされる場面は別ですが、繊細な気質ということもあり、普段はこんな風に自分から人前には出ていけない自分がいます。

教員時代には様々な子ども達と接してきました。
自分から積極的に手を挙げて発表できる子はごく一部で、ほとんどの子が私と同じように、自分から進んでは前に出られません。
クラスの雰囲気や人間関係にもよりますが、優しい性格で自己主張が苦手な子もいますし、発言の内容に自信がない、批判されるのが恥ずかしい、など色々な理由もあると思います。

私も自己表現が苦手なので、そんな子ども達を見ると放ってはおけません。
ですから、
「どうしたら子ども達が安心して、自信を持って楽しみながら自分を表現していくことができるか」
ということを、自分ごとに置き換えて日々考えていました。

⒊ 教員時代に実践した”子ども達が「伝えたくなる」クラスづくり”①

そこで最初に力を入れていったのは、「学級目標づくり」でした。
学級目標というのは、目指すクラスのあり方と言えます。
そして、クラスの子ども達共通のビジョンやミッションステートメントにあたる部分になります。

4月の最初ということもあって、短時間で学級目標は作られてしまいますが、ここに時間をかけました。
クラスの子ども達全員が納得のいく、
「こんなクラスになったらいいな」
を細部にわたって話し合い、具体的な場面でイメージしながら一緒に考えました。そして、子ども達自身の言葉で、子ども達が受け入れやすい言い方で決めていきました。そうする中で、一人ひとりの子ども達の中で、

「もっと自分のこうしたいという思いを出してもいいんだ。」

「私がクラスをよりよく変えていけるんだ。」

という気持ちが強くなっていきます。
そして、何かクラスでトラブルが起きた時にも、この学級目標という軸に立ち返って、みんなで考えて解決していける力が育ってきます。

⒋ 教員時代に実践した”子ども達が「伝えたくなる」クラスづくり”②

二つ目に力を入れたことは、
授業のルール作り、授業内容の質を上げることでした。

ルール作りの説明は省きますが、これは授業の土台部分となります。

そしてルールができた上で、授業の質を上げるようにしていきました。
特に専門の社会科や国語では、先輩の先生から多くの指導を仰ぎながら実践しました。

社会科では自分の意見を持ち、それを出し合い、根拠を元に課題や疑問をとことんまで解決していくという活動を行いました。
これはとても楽しくて、子ども達も私もワクワクする授業でした。
地域の課題を自分たちで見つけ、自分たちで工夫して調べ、話し合い解決するという流れの中で、子ども達は授業以外の時間でも、授業のことばかり考えて調べるようになっていきます。

保護者の方からも、
「〇〇はいつも勉強は自分からしないのに、”お母さん、これってどう思う?”なんて学校の授業のことで質問されて、どうしちゃったの?とびっくりしました!」
というお話をいただく位、子ども達は活動にのめり込んでいきます。

そして、休みの日には自分で出かけたついでにお店の人に聞いて調べてくる子が出てきたり、家の人にお願いしてパソコンで調べてもらったりする子など、どんどん積極的な姿が出てきました。

次の授業に向けて、

「みんなに伝えたい!」
「自分の予想が合っていることを、みんなに納得してもらいたい」

そんな思いで、自主的に調べてきたり意見を考えてきたりするのです。

授業前に画用紙に調べたことを進んでまとめたり、調べた場所から資料をもらってきたり‥
それを元に、授業前にはすでに言いたいことや伝えたいことがあって、

「早く授業が来ないかな‥」

と待っている子供達がいます。

授業は調べたり教わったりする場ではなく、伝え合い表現する場となりました。

いつもは手を挙げるのを恥ずかしがっている子も、最初からパッと手を
挙げます。
または、授業前に
「こんな資料を見つけました」
と言ってくる子が普段は表現が苦手な子だと、

「いい資料だね。最初に先生が〇〇さんが調べたことを伝えるから、発表してもらえる?」

と言うと、みんな嬉しそうな照れたような表情を見せてくれます。

そして、できるだけ普段は自分から話せない子から発表してもらうことで、

「みんなが聞いてくれた!」
「授業で活躍できた!」

という、達成感成功体験を味わってもらうことができました。
そして、そのおかげで他の授業でも挙手が格段に増えました。

⒌ 公開授業でのひとコマ 〜みんな伝えたい気持ちでいっぱい〜


普段、学校では一言も言葉を発しないお子さんがいました。
でも、信頼関係はできていますし、クラスでも友達とも仲良くしていました。
この子は普段の発表では、私や周りの友達がノートを読んであげることで意見を伝えていましたが、自分から進んで‥ということはありませんでした。

しかし、とある公開授業があり、先生方全員が授業を見に来る日がありました。
みんなで練り上げた授業。
発表したくてたまらない表情の子ども達‥

発問を投げかけると、すぐにたくさんの子が手を挙げてくれました。

そして‥
なんとその子も手を挙げているのが見えたのです!

私は公開授業であることも忘れるくらいに嬉しくて、
「◯◯さん!」
と思い切って指名しました。

周りの先生方は大丈夫かな?と心配されたと後から聞きましたが、私には何とかなるとの思いがありましたし、その子にとっても大きな自信につながるとも信じていました。

そうしたら、その子は自分から隣の友達にノートを差し出して、ここを読んでと指で指し示しているのです。
代わりに友達が意見を読んで伝えてくれましたが、
それをそばで頷きながら聞いているその子の自信に満ちた嬉しそうな表情は、今でも忘れられません。

⒍ まとめ 〜BJに挑戦することへの想い〜

私が人一倍、伝えられない子ども達に目がいき、助けたくなるのは、自分が本当の思いを表現できずに苦しんできたから。

言いたいことを素直に言える子はもちろん素晴らしいですし、その子の良さは引き出し伸ばしていきますが、逆に、優しさや周りの状況から本当の気持ちを言えないで秘めている子も多くいます。

でも、みんな言えないだけで一人ひとりが素敵な思いや意見を持っています。
それをクラスのみんなに伝えられると、仲間に認められ、その子自身も生き生きと輝いていきます。

まだまだ色々な子ども達とのエピソードがありますが、またの機会にお伝えしていきますね♪

私がビューティーJAPANに参加しようと思ったのは、こんな経験があったことも大きな理由の一つです。

教員時代には、子ども達と過ごす日々を通して、たくさんの幸せを感じ、反対にたくさんの矛盾も感じてきました。
そして、それを何とかしたいと思いながらここまで来ました。

学校では発表や書くことが長い間表現の中心でしたが、表現方法はもっとあります。学校や地域でもそんな多様な表現ができる場を作るお手伝いもしていきたいと思います。

さて、今度のビューティージャパンFUJIYAMA大会では、私自身もたくさんのお客様の前でスピーチやプレゼンを行いますが‥

ここまでご覧いただいた方には、私の
「なぜ私が自分を表現することに敢えて挑戦するのか」
という想いは伝わったかと思います。

それは、
「恥ずかしながらも堂々と発表していた子ども達に負けないように‥」
という気持ちです。


大会当日は、私も自分の想いを自信を持ってお伝えしていけるように頑張りますので、応援よろしくお願いします♪

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