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保育のための身体感覚づくり 〜背中でも感じられるセンサー〜 (現場ですぐにできる整え方)

保育の現場に入るときは、必ず、電車の中でもできる世界一ラクなヨーガで身体を整え、同時に心を整えてから、臨むようにしています。

自分の偏見、ネガティブな感情を持ち込まないように。
フラットに子どもたちを見つめられるようにするために。
そして、現場での活動を見ていても、やはり、保育に臨む人の心と身体が整っている必要は、絶対にある。そう感じています。

身体の感覚を育てると言うと、厳しい修練が必要になったり、いわゆる、道の世界(武道や茶道)に学ばなければならない、そんな難しいイメージがあるかもしれません。

でも本来は、もっと簡単に育てることができるものです。それを、少しずつでも、子どもたちと一緒に過ごす皆さんに、伝えていけたらいいなと思っています。

感覚の違いは、片付けの動作から見えてくる

動きや感覚の違いは、先生が物を片付けているときに最も差が出る気がしています。背中で感じられる感覚を持っていると、先生は物を片付けながらも、子どもたちに視線を向けたり、言葉をかけることができます。

一方で、背中の感覚が育っていない、自分の前面だけを使って保育をしていると、物を片付けることに没頭してしまいます。その間、子どもたちのことは見えていない、子どもに対する意識が途切れてしまうのです。

その間、子どもたちは放っておかれたような状態になって、先生というリーダーを見失った子どもたちは、どこかへ遊びに出ていってしまう(先生の意図しないかたちで)、頭の中が混乱するかもしれない、いったい今はなにをする時間なのだろう?と「つまらない」という感覚が湧いてくるかもしれない。安全上の理由でも、しっかりと全体の様子を、いつも把握できていたほうがいいですよね。

同時に動作を行うことで、子どもたちとの信頼関係をつくる

そうして、同時にいくつかのことをこなしていける感覚を育てていくことで、活動自体もスムーズに行っていくことができる

活動そのものも楽しい時間になり、楽しい時間を共有したことで、子どもたちと先生の信頼関係が生まれるのだと思います。

優しく話かける、いつもニコニコ笑顔でいる、お願いをきいてあげる。
それも、大事なことではありますが、子どもたちは、「この大人についていけば、楽しいこと(普段できないような体験)が、おこるだろうか?」ということを、結構シビアに見ているのだと思います。

同時に、いくつものことをこなす。それが無理だとあきらめていると、人手が欲しくなります。

でも、人手はそう簡単に確保できない。人手が足りなければ「やりたいけど、この活動は出来ない」と、せっかくやってみたいと思えた保育活動を、あきらめてしまうことになります

本来、東洋の世界は、た感じる「気」の世界を大切にしていました。本当は、私たちはその感覚を持って生まれているはずです。それを、うまく使えるように、思い出していくだけで大丈夫なんです。

保育中でもできる、心身を整えるヨーガ

最後に、身体についた不要な緊張を落とし、フラットな状態で保育に臨めるヨーガのお手当てを1つ、紹介します。

現場にいると、肩のあたりが緊張しやすいなと感じます。この前、補助に入っていた先生が、子どもたちを叱る場面がありました。それ自体は必要なことだと思いましたが、そのとき、同じ空間にいた自分の肩がカチカチになって、怒り肩になっていて、「あぁ、私なんだか、鬼になってしまったみたい…」と思ったものでした。多分、私も心の中が、叱る、怒るに傾き過ぎていた。

そこからまた、良い状態に戻ってくるには、両方の肩を耳につくくらい、グーッと持ち上げて、ストンッと落とす。これを2回くらいやってみてください。
もし余裕があれば、腕の付け根のあたりを、指先でトントンと優しくたたいてみてください。

緊張が取れて、よく通る良い声も出るようになります。
再び、子どもたちを愛情をもって見つめられるようになります。

叱るときも必要ですが、褒めるときはもっと必要。バランスを整えて、そのバランスを感じられる身体で保育に臨んでいけるといいなと思います。

参考)
心と身体を同時に手当てする、世界一ラクな日本人のためのヨーガ
和みのヨーガ(一般社団法人 和みのヨーガ研究所HP)

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