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地味なのに愛される花!?「アスチルベ」の名前の秘密に迫る

つぶつぶの細かな花がかわいらしい「アスチルベ」。別名アワモリショウマ(泡盛升麻)とも呼ばれる、ユキノシタ科の多年草です。

放っておいても毎年6~7月に花を咲かせてくれる丈夫さや、ナチュラルガーデンにぴったりな野の花らしさが好きで、お気に入りの花の一つです。

ライターたちで代わる代わる更新しているマガジン「日刊かきあつめ」の今回のテーマは「名前の由来」。大好きなアスチルベの名前の由来というか意味が、なんだか不思議だったので、深掘りしていきたいと思います。

アスチルベの名前の意味は「地味な花」

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アスチルベの学名は、流通している名前と同じく"Astilbe"(ラテン語)です。これを直訳すると、実は「地味なもの(花)」という意味なんです…。

"a"は「~がない」、"stilbe"は「光沢」なので、"Astilbe"は光沢(輝き)がない=地味な花、という意味で理解されているんだそうな。。。

これを初めて知った時は、えっこんなかわいい花が地味ってどういうこと?と驚きました。

特に、満開の時はパッと目を引く華やかさなので、地味と言われてもいまいちピンときません。もちろん、大輪のバラやダリアと比較したら、存在感は薄いかもしれませんが。

なぜ、こんなにかわいい花が「地味な花」という学名なのか気になり、遍歴を調べてみました。

アスチルベは日本で生まれ、ドイツで品種改良

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アスチルベの原産国は、日本・中国などの東アジア(諸説あり)。しかしながら、園芸用として楽しむための品種改良が積極的に進められたのはドイツです。

ドイツなどヨーロッパの方々の感性からしたら、やや地味な花にうつったのかなあ…という気がしなくもないです。アスチルベという学名がいつ、どのような経緯で付いたのかは不明なので、品種改良が進む以前に付いたとしたらの話ですが。

ちなみに、日本ではアワモリショウマ(泡盛升麻)という名でも親しまれています。泡のような花がブワーと咲くことからこう呼ばれるようになりました。

地味な花という名前に違和感があるのは、わび・さび文化の日本と、華やかなものを好む印象が強いヨーロッパの感性の差かもしれません。

もしくは、アスチルベの原種(園芸用として品種改良される前の野生種)が、本当に地味な姿だったのかも…!?など、いろいろと想像が膨らみます。

切り花でもかわいいアスチルベ。流通するのは初夏

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我が家の花壇に咲いたアスチルベをご紹介しましたが、皆さんは華やかだと思いますか?地味だと思いましたか?それとも、可憐?爽やか?

いろいろな感想があると思いますが、アスチルベは切り花としても人気なんです。

アスチルベの花束なんか渡されたら、200%惚れます!(私だけか?笑)定番のバラやガーベラとは違った素朴さがステキなので、ナチュラルな雰囲気が好きな方へのプレゼントにもおすすめですよ。

アスチルベが多く花屋に出回るのは、5~6月ごろ。ハウスで促成栽培された切り花は、屋外で育てるものよりやや早い時期に開花し、市場に出てきます。

白や薄ピンクで、ウエディングにも合うお花ではないかと思います。ちょうどジューンブライドの時期だし。

ド定番のお花というわけではないので、扱っている花屋が少ないかもしれませんが、見かけたらぜひアレンジメントに入れてみてくださいね!

参考:宇田明・桐生進(2013年)『花屋さんが知っておきたい花の小辞典』農文協

編集:べみん

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