由眞 2020年11月5日 09:46 顔も知らないきみとそれに関わる何かに縛られている。それだけはよく解った。思い出せもしない誰かの影を追うなんて我ながら馬鹿げてる。冷え切った身体は寄り添うドラム缶さえ温もりと錯覚して、水面に映る顔を歪ませる。誰なんだ、お前は。雨粒に打たれるペンダントが、痛いと泣いているようだった。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #140字小説 #ss #記憶の欠片 #雨だけの街 #nied 8