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受け入れ難いアヤマチ

一歩誤れば人生を踏み外しかねないことって、世の中には驚くほどたくさんある。

―たった10秒居眠り運転をしただけで人を殺したり自分を殺したりすることがある

―たった一度身体を知らない人に売ることで身体が傷つけられたり、殺されたりすることがある

―たった一度の出来心で薬物に手を染めて、戻ってこれなくなることがある

程度は違えど、一度の判断ミスで人生が狂うことがある。でもきっとその一度の判断ミスが起こるまでの長い時間の中で、僕らの人生は少しずつ音もたてずに歪んでいっていたのかもしれない。それがある時、突然に一瞬のうちに壊れてしまったかのように見えるのだ。

だから、目の前で大切な誰かが、ほんの一回きりの判断ミスで人生を壊してしまったとき、立ち止まって考えてみて欲しい。その大切な誰かがこれまでの人生で積み重ねてきた、たくさんの「小さな過ち」を。そして、それらは根をたどれば特定の誰かのせいではなく、世界の変化の中で必然的に起こってしまった不運だったということを。

人生は決して平等ではない。個人の努力が報われることも多いし、良い行いをしていた人が報われることも多いが、彼らが不幸にも脆く崩れ去ってしまうことも、可能性としてはゼロではないから。

過ちを犯した誰かや、自分が原因をつくった一因として、自分を責めるのはやめよう。

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