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マンガでわかる!光ファイバーの歴史について
光ファイバーケーブルとは、光信号が光ファイバーの狭い中心部を通させて、ケーブルの両端に光コネクタが取り付けられているものという線材で、光ケーブルとも呼ばれる。
その伝送経路の狭さによって、光ファイバーパッチコードは「シングルモード」と「マルチモード」に分類されます。
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光ファイバーの両端に取り付けられたコネクタには主にLC/ST/SC/FCなどに分類されます。それぞれの違いは下記の図表に示すようになります。また、仕様や規格によって、光ファイバーの通信速度・通信距離も異なります。
関連記事:「OM1、OM2、OM3、OM4、OM5の違い・用途・規格と光コネクタの研磨方法について解説」。
1870年 チンダル現象
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1870年、イギリス出身の物理科学者ジョン・ティンダルは光の全反射法則の条件を記し、英国王立研究所で水流で光を曲げる実験を行いました。
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光ファイバーは屈折率が中心部で大きく、周辺部で小さいガラス繊維で、曲げて使っても、光が全反射しながらガラス繊維中を進みます。同様の原理で、細く絞られた水の流れの中にレーザー光線を入射させると、水と空気の境界面で全反射しながら進んでいきます。
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1938年 ガラス繊維の工業化に成功
米国では、オーエンス・イリノイス社(Owens-Illinois Co.)とコーニング・グラス・ワークス社(Corning Glass Works)は、より細く、より柔軟で、大量生産による低コストのガラス繊維を製造するための試行を1931年に開始します。
そして7年後の1938年に実用化に成功し、両社は合併してO.C.F社(Owens Corning Fiberglass Corp.)を設立。「Fiberglas(ファイバーグラス)」を商標登録します。
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しかし、当時のガラス繊維は裸繊維で、周囲に油など不純物が取り付くと、放射による光損失が生じてしまいます。
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1951年 クラッディングという概念の提出
1951年、光物理科学者ブライアンオブライアンは初めてクラッディングという概念を提出しました。
クラッディングとは、ファイバコアを包む薄い層で、光波を含み屈折を生む境界として機能します。光はファイバーの中で全反射しながら前に進みます。
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1956年 ミシガン大学で最初のガラスクラッドの開発
ミシガン大学の学生ローレンスE.カーチスは、低い屈折率を有するガラスのチューブにガラス棒を挿入して2つを融合し、光ファイバに複合構造を描くことによって、1956年に最初のガラスクラッドを開発しました。
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1966年 「光周波数における誘電体ファイバー表面導波路」を掲載
この研究は、ガラス繊維を使って光通信を実現することを初めて理論的に提案したもので、記述されたアイデア(特に構造的特徴と材料)は、今日の光ファイバー通信の大部分の基礎となっています。
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1971 年 光ファイバの製造方法の研究が開始
1970 年、当時としては画期的となる損失 20dB/km の石英光ファイバの製造が成功しました。
1971 年に光ファイバの製造方法の研究が開始され、その後光ファイバケーブルの実用化に向けた技術検討が実施されました。
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1986年 最初の国際光海底ケーブルの敷設
1980年代に光ファイバーによる海底ケーブルが開発され、高品質かつ大容量の通信サービスの提供が可能となり、世界中に一気に光海底ケーブル網が張り巡らされます。
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現在 光ファイバーケーブルの幅広い活用
光ファイバーケーブルとは、光トランシーバ、光ファイバアダプタパネル、光ファイバーカセット、メディアコンバーターなどのネットワーク関連機器と繋ぎ、光通信に用いられる伝送路として、機器間の通信やり取りを実現するのに欠かせないものです。
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