青い砂
放射性の飴玉が 味を散らし
紺青の歯が受信する
頭上
青い砂の遥かな堆積
海はその 溶け込んだスープ
空って青くないんだって
って 手を伸ばした君
僕らの打ち上げる薄黒く くぐもった なけなしの塊
幾億もの層に濾されながら
降りてった色のないそれ を雨
と呼べば 傘を開くことができる
世界は とうに 即席なんだって
鼻から気道を抜けて染められていく回路
どうして死んじゃいけないんだろう
パッチを探して頁を拾い
こぼれる雫は 約束を果たす前に
砂に吸われ消えていく
おめでとう
いつまでも
純潔だ
磨かれて乾いて枯れた感性で
天窓に見とれてる きみ 青は
きみを埋めようとしているのに
受動の防護服越しに 夕刻の風が吹き過ぎる
たおやかなるかの被膜を破り
灯る摩擦とも出血ともつかないキズ色
みえるかい 見えるか
これがいま 唯一与えられた
ぼくらが口を開く理由だ
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