ポエ文(ぶみ)その16

何て言おうとしたか忘れた。言うまでもなかったことかもしれない、言う前に消えたほうが良かったことかもしれない。届きそうで届かない距離感が何よりあったかくて誘われて突き放す。夢が夢として光るのに類似しているメカニズム。僕以前の僕が湧いては消えて湧いては消えて、そうやって朝日は美しいし世界は素晴らしいしお湯を沸かしてコーヒーを待つその瞬間が訪れて、昨日の夢は路地裏に投げ捨てて。排泄みたいなメカニズム。

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