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程よい余白の中で勝手に考えたことの話|映画「PERFECT DAYS」

朝10:00 ちょっと眠い。
映画 PERFECT DAYS を見てきた。

※映画の感想なんてものは全部ネタバレ注意です※


あらすじ

こんなふうに生きていけたなら

東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所広司)は、
静かに淡々とした日々を生きていた。
同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働いた。
その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、
同じ日は1日としてなく、
男は毎日を新しい日として生きていた。
その生き方は美しくすらあった。男は木々を愛していた。
木々がつくる木漏れ日に目を細めた。
そんな男の日々に思いがけない出来事がおきる。
それが男の過去を小さく揺らした。

公式サイト https://www.perfectdays-movie.jp/story/ より引用


レビューは自分よりも遥かに聡明な方々が綺麗に言語化してくださっていますがキビノ的に印象に残ったことを整理していきます。


*映像サイズ

「4:3ってこんなに正方形だったっけ」と感じながら見ていた。
こういうのも作品の中のカセットテープみたいに"奥ゆかしい"と感じる類なのかしら。

*缶コーヒーCM

作品冒頭、平山が缶コーヒーを買っているシーン。
「え、既視感あるCM始まったんだけど」ってちょっと笑っちゃった。

*繋がっているように見えても繋がっていない世界

まぁそんな冗談は置いて。
色んなシーンで平山が見上げる先にはスカイツリーがありました。
スカイツリーから近い映画館で拝見したので(地元)
テンションが上がりました。

最後の日の光りのシーン。
あれはきっとスカイツリーから撮った景色なんだろうなぁ。
スカイツリーって皆のことずっと見守ってるんだなぁ。

…見守ってるんだなぁ!!!!???

小さい頭の中でビビビッとつながったような、
いやこういうのは自分の中で勝手につなげている、が正しい気がする。
とにかく、私の中のヤーレンズが反復してきた。

(2:00 参照)


そういえば、"建物がなくなったけど思い出せないシーン"があったし、
そもそも平山の家は古い木造アパート。
それに相反するスカイツリーやアーティスティックなトイレ。

新旧どっちが良いとかではなく、
自分の気づかないうちに物事は移り変わっていて、
平山の発言である
「繋がっているように見えても繋がっていない世界」に
なっていくのかなと感じました。
これは建物に限らずカセットテープとSpotifyのシーンとか、
色んなところで感じました。

一方で、
建物は永遠に見守ってくれているようだけど、
知らないうちに建物は変わり、
人間は見守ってくれていた建物を忘れてしまう。
人間の記憶の儚さと、カメラで記録する尊さも感じた。

作品のようにスカイツリーの光り方も日々変化していて、
バイト帰りに見たスカイツリーを思い出した。
確かに光り方がいつもと違うとテンション上がってたな、と。
日常の小さな変化と幸せを私も感じていたっぽい。

*繋がっていないように見えても繋がっている世界

これは先ほどと逆で…
どこか世界から孤立しているような平山ですが、
銭湯の常連客と程よい距離感だったり、
二度と会わないかもしれないけど男の子とちょっと仲良くなったり、
居酒屋の常連だったり。

そういう一見無くても良さそうな関わりって
消えたときに大事さに気付くよな、と勝手に想像した。
(平山にとっては大きなものだったように見えたが。)

そして見ていて安心したのが最後のシーン。
大人って皆抱えながら平気なフリして
見て見ぬフリして生きてるんだよなって、安心した。

嫌なことにずっと蓋をしていると、
開けたときに閉め方が分からなくなる。
昨日まで気にしていなかったのに
今日はずっと頭のどこかにあって
忘れたいのに忘れられない記憶。

まだまだ人間としてひよっこな私にもある。
でもそうやって皆生きているんだな、と、
そうやって生きていくしかないんだな、と感じた。

*総じて

あまり整理せずに稚拙な言葉を上から書き続けてしまったが…。

個人的に丁度良い余白でした。
朝10:00でも寝ることなく、情報過多で頭パンクしてる人間に響く作品でした。
あらすじの「こんなふうに生きていけたなら」に全て詰まってる作品だったな。


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