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#2 妻に浮気された中年のおはなし
第1週 第2日(火)文学「『ユリシーズ』」
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。
今日は文学「ユリシーズ」です。
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本の要約
タイトル:ユリシーズ(1922年)
作者:ジェームズ・ジョイス
アイルランドの都市ダブリンでのある1日を描いた作品。仕事の約束を取り付けたりしながら長い一日を送り、ようやく家に帰る冴えない中年広告セールスマンの主人公ブルーム。
妻には浮気をされ、一見控えめで平凡そうなブルームだが、作中で出会う人々には寛容さと度量の広さを示し、英雄的な人物として描かれている
本書の特徴といえば以下が有名である。
・登場人物を丹念に描写していること
・言葉の斬新な使い方にあふれていること
・意識の流れという叙述技法を大々的に使っていること
・日常的ヒロイズムを実践していること。
・読みすすめるのがとても難しく、特に最終章はえぐい。
最終章は浮気をした妻モリーの心の内を2万4000語を超える文で綴られている。浮気をしていても本心では夫を愛していることを丁寧に描写している。
20世紀に英語で書かれた中で最高の小説。
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ギリシャ神話とは関係あるん?
この「ユリシーズ(1922年)」という作品は、古代ギリシアの長編叙事詩「オデュッセイア」(ホメロス)を現代風に作り変えた作品。
…オデュッセイアを全く知らんので調べてみた。
トロイア戦争後、オデュッセウスの帰郷の際の10年間の数々の冒険と、帰ってからの妻ペネロペイアへの求婚者を殺すまでを歌ったホメロスの叙事詩。
ここに詳しく書いてありそう。暇な時に読んでみようかな。
関係ないのだけど、ゲーム「アサシンクリード・オデッセイ」というゲームを最近プレイしてて、このオデッセイとオデュッセイア、オデュッセウスにはなにかしら関係がありそうやんね。
ゲーム内でもギリシャ神話についてちょくちょく触れられるし。
ゲーム好きの自分としては正直「オデュッセイア」のほうが気になってる。
日常的ヒロイズムとは
要約パートでもサラッと記述したが、ヒロイズムとは一体何なのか。
偏差値最底辺の世界で生きてきた私にはヒロイズムという単語を人生で使ったことなければ今後使う予定もなさそう。
教えてwikipedia!!
ヒロイズム (音楽プロデューサー) - 日本の音楽プロデューサー。
誰。今知りたいことと絶対違う。
英雄的行為。また、それを賛美する心情。英雄主義。
goo辞書というサイトでこう訳されていた。なるほど、ヒーローイズムってことか。人を助けたり、いろんな人々の道標になったりする人のことか。
わざわざヒロイズムってかっこよく言うなや。
そうなると主人公めっちゃ可哀想じゃん
おそらくこの主人公のヒロイズムというのは意識的にやってるわけでは無く、主人公のちょっとした行動や言動が周りの人々を変えるような、何か温かみのある人なのかもしれない。
だとしたらよ。この妻のモリーとか言う人は主人公の優しい心に漬け込むとんだ悪魔じゃないのか??
どこらへんが20世紀最高傑作なのか気になる。
人間失格やこころのような日本文学でもそうであるように、あまり明るい話ではない小説がベストセラーになることが多いような気がする。
ユリシーズがどういう雰囲気の本なのかこれだけではわからなかったが、おそらく明るい物語でなさそうなのは伝わってくる。
ヒロイズムでありながら見方を変えたら欠点だらけの人間を観察する物語が人々に影響を及ぼし、最高傑作へと昇華していくのかもしれない。
wikipediaでも「20世紀最高傑作」とわざわざ記述してあったので、人生死ぬまでには一度読んでみたくなった。
あと、ヒロイズム、使っていきます。