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#310 [文学] 芸術家としての内生的な気持ちを素直に表現した詩

第45週 第2日(火)文学「これは世界に宛てた私の手紙」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は文学「これは世界に宛てた私の手紙」です。

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本の要約

これは世界に宛てた私の手紙
私に一度も手紙をくれたことのない世界への手紙 ー
自然が語ったシンプルなニュース ー
自然のメッセージは
私には見えない手に託される ー
自然への愛のため ー 親切な ー 同郷の皆さん ー
お手柔らかに判断してくださいー私のことを

■エミリー・ディキンソン(1830~1886)
生前はほぼ無名に近く、死後、アメリカが生んだ最も優れた詩人の一人と認められた。その短くて警句的な詩は、文体と技法が革新的であり、広大な心の内面を照らし出している。

「これは世界に宛てた私の手紙」(1862年ころ)には、ディッキンソンの文体と形式と語り口調がよく表れている。彼女の詩はどれもそうだが、本作も題はなく、もっぱら最初の一文がタイトル代わりに使われている。
この子は、ディッキンソンの作品に見られる内省的なテーマ(この場合は芸術家としての創造性)がよく表現されている。彼女は、自分の想像力から生まれたものを世界へ後悔することへの不安や、作品の「メッセージ」を「私には見えない手」に託すときに必ず湧いてくる、運を天に任せる気持ちを素直に打ち明けている。

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静かなる情熱

エミリー・ディキンソンの生涯を描いた映画が公開されていた。彼女は生前に10編の詩を発表していたが、死後に約1800編の詩が発見され、後世の芸術家たちに大きな影響を与えている。

詩の常套句を打ち破った人物でもあるディッキンソンは、ほとんど家から出ることのない人生だったとか。

時代が違っていたら、一躍スーパスターになっていたかもしれない。


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