#180 [音楽] 作者屈指のグランドフィナーレ
第26週 第5日(金)音楽「ベートーヴェンの『交響曲第9番「合唱付き」』」
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。
今日は「ベートーヴェンの『交響曲第9番「合唱付き」』」です。
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本の要約
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)は、1792年にフランツ・ヨーゼフ・ハイドンに師事し、その後アントニオ・サリエリのもとで学んだ。
それまで古典派の約束事を厳密に守っていたべートーヴェンが、守るのをやめたのは1810年、健康状態の悪化や、聴力の衰え、孤独などの苦しみによる深い絶望と疎外感の時期に入ってからのことだった。ピアノは1814年を最後に弾かなくなり、1819年以降、この大作曲家との会話はすべて筆談で進められた。
こうした精神状態の中、自身の最期が迫っていた時期に書かれたのが、「交響曲第9番」別名(合唱交響曲)(1824年)だ。燃え盛る想像力の炎を見事に表現した本作は、ベートーヴェンが完全に聴力を失ったときに書かれた楽曲で、彼の音楽に対する愛情と芸術家としての情熱を最後に表現した作品となった。
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交響曲 第9番 ニ短調
1時間あまりある超大作。いちばん有名なフレーズは最終楽章だ。それ以外は意外と聴いたことがなかった。
聴力を完全に失ってから作曲した本作は彼史上屈指の優れたフィナーレであり、幸福感に満ち溢れた猛烈なクライマックスだ。
極限状態の中どうしてこのような楽曲を生み出すことができたのだろう。
かの有名なルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンでも、苦悩や葛藤はあるんだね。