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#23 元祖アンチヒーロー

第4週 第2日(火)文学「失楽園」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は文学「失楽園」です。

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本の要約

ジョン・ミルトンの叙事詩「失楽園」(1667年)は、聖書の創世記で語られている話を膨らませた壮大な物語。

サタンと他の堕天使たちは、ミニ反逆したが天国での戦いに敗れ、罰として神により地獄へ落とされた。復習を狙うサタンとその配下たちは、神が被造物のうち最も大切にしている人間を堕落させようと決意する。
サタンはアダムとイブが眠っているすきにガマガエルに化けてエデンの園に忍び込み、イブの耳元で誘惑して不満の種を植え付けた。
サタンの計画を知った神は、天使ラファエルを遣わしてアダムに忠告させた。しかし、サタンは蛇の姿に化け、イブを言葉巧みに言いくるめ、神の命令に逆らって知識の木の実を食べさせた。
アダムは、イブのやったことを知って愕然とするが、イブのいないエデンで一人暮らすよりはイブと一緒に堕落したほうがましだと考え、あえて木の実を食べる決断をする。大天使ミカエルがやってきて、この先、人類を待ち受ける数々の厄災の幻をアダムに見せたあと、アダムとイブは「手を取り合って」涙を流しながら「ゆっくりとした足取りで」エデンの園を去っていった。

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叙事詩(じょじし)とは

叙事詩(じょじし、英語: epic, epic poem, epic poetry, epos, epopee)とは、物事、出来事を記述する形の韻文であり、ある程度の長さを持つものである。一般的には民族の英雄や神話、民族の歴史として語り伝える価値のある事件を出来事の物語として語り伝えるものをさす。

韻文とは

韻文(いんぶん)とは、聴覚に一定の定まった形象を感覚させる一定の規則(韻律)に則って書き表された文章。散文の反意語。多く詩において用いられる。
一定のリズムを持ち、暗誦されるのに適しているため、古代から神話や歴史の叙述に用いられてきた。俳句、和歌、漢詩、連歌、連句、四行詩、脚韻詩などの韻文詩なども韻文に含まれる。

電話番号をハイフンで区切るように、ある一定の法則に乗っ取ることで覚えやすくする手法なのか。記憶術としてめちゃくちゃ頭がいいやり方だな。

つまり、叙事詩とは、今で言うラップみたいなものを歌詞カードにつらつら書き綴ったものと認識すればよいかな。

壮大な物語を一定のリズムで書き続けるって普通の小説を書くより格段に難しいんじゃないか???実際どういった本なのか非常に気になる。

本当の主人公はサタン

悪役として登場するサタンであるが、失楽園では誰よりも魅力的な人物として描かれているらしい。
巧みな話術とリーダーシップ、自己中心的ながらも自分のことはよく理解していて、神への復讐という明確なビジョンと同時に神に追放されたという惨めな思いに苦しむ側面もある。
そういった「優れた人格を持ち、社会が求める問題の解決にあたる」ようなヒーロー像とは真逆の「自己実現に徹底し、世間を憎む」アンチヒーローとして人気が高いようだ。

確かに、サタンという名前がつく日本キャラクターは、知る限りではどこか憎めないような性格をしているキャラクターが多い気がする。
それはこの「失楽園」のサタンが基になっているのか。知らなかったなぁ。

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物語を盛り上げる上で、こういったキャラクターは必要不可欠ではあると思うし、肩入れしたくなる気持ちもわからなくもない。


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