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#303 [文学] 作品中でその作品が言及されたりする作品

第44週 第2日(火)文学「メタフィクション」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は文学「メタフィクション」です。

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本の要約

ギリシア語で「後の」「超越した」を意味する接頭辞「メタ」を冠したメタフィクションは、あるフィクション(登場人物や表現技法、世界観など)についてのフィクションを指す。メタフィクションは、作品中でその作品が言及されたり、風刺が込められていたりして、作品そのものが創作された架空の世界だということを読者に意識させる傾向が強い。

ジェイムズ・ジョイスの小説「ユリシーズ」(1922年)は、20世紀メタフィクションの最初の主要な作品。これは、ホメロスの「オデュッセイア」の主人公を、1904年のダブリンに住む広告セールスマンに置き換えた話だ。

ポストモダニズムの作家は、多くがジョイスの例に倣って過去の作品を作り直している。

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ジーン・リース「サルガッソーの広い海」(1966年)

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シャーロット・ブリンテの小説「ジェイン・エア」狂気にとらわれ屋根裏部屋に閉じ込められていたクレオール女性バーサ・メイソンの、それまでの人生を語っている。

ジョン・ガードナー「グレンデル(仮)」(1971年)

アングロサクソンの叙事詩「ベーオウルフ」を怪物グレンデルの視点から語り直し、グレンデルをベーオウルフより明らかに人間的な孤独で哲学的な存在に作り変えている。

マイケル・カニンガム「めぐりあう時間たち」(1998年)

ヴァージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」を取り上げ、1923年に小説「ダロウェイ夫人」を執筆するウルフ自身と、1949年のロサンゼルスでその小説を読む婦人と、1990年代末のニューヨークでその小説の出来事を知らず知らずに追体験する女性を描いた3つの異なる物語を通して、「ダロウェイ夫人」を分析している。

こういった元々ある作品にたいして、そのもの自体が物語の一部となりストーリーが展開していく物語は、元々の作品を知っていないと面白くないから敷居が高く感じてしまう。だけど、原作を知っている人からしたら逆に数倍も面白いのだろう。

うう。読んでみたいけど、原作を知ってからだな。


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