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#315 [宗教] 道徳的な因果の連鎖。輪廻転生をとヒンドゥー教の指針。

第45週 第7日(日)宗教「カルマ」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は宗教「カルマ」です。

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本の要約

カルマ(業)とは、道徳的な因果の連鎖のことで、ヒンドゥー教の中核をなす考え方の一つである。

ヒンドゥー教は、紀元前3000年にまでさかのぼることのできる古い宗教で、特定の開祖は知られていない。

ヒンドゥー教は、生き物は死と再生を繰り返すという輪廻を信じている。だから、生きているあいだに人が行う前項や悪行が、来世に影響を与える。一言で言えば、「因果応報」ということだ。善行を積めば来世で良い結果が得られ、悪行を重ねれば来世は悪い結果になる。ヒンドゥー教徒は、善行を積む際の指針として、昔から伝わるヒンドゥー教の聖典に示されているダルマ(正義)に従う。

■プラーラブダ・カルマ
これは、私たちがコントロールできないカルマである。自分の親、生まれるカースト(身分)、出生地など、人生の基本的な前提条件を指す。こうした条件は変えることが出来ず、すべて前世の行為によって決まっている。

■サンチタ・カルマ
これは、私たちの前世での全行為が現世での個人的な興味・性向・人格を決めていることを指す。例えば、二人の子供が同じ環境に生まれても、性格がまったく違う子に育つことがあるわけだ。サンチタ・カルマは、現世での努力や反省で変えることができる。持って生まれた悪い習性は改善できるし、逆に良い習性が崩れていくこともある。

■アーミガ・カルマ
現世で私たちが実践する行為が、現世で私たちに影響を及ぼすことを指す。例えば、隣人に親切に接するか不親切に振る舞うかで、将来自分がどう接せられるかが決まるかもしれない。私たちが最もよくコントロールできるのが、アーミガ・カルマである。

カルマの思想は、仏教にもあるが、ヒンドゥー教のカルマは、神の介入を認めてるという点で仏教と大きく異なっている。

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自分でコントロールできること、できないこと

カルマにもあるように、自分自身ではどうすることもできない場面に遭遇することもある。そういったときはどうしたらいいのだろう。

そういった日常的な場面やビジネスシーンでの解決方法を紹介した記事があったので少し抜粋する。

「この順番」で考えるだけでどんな悩みも解決できる

どうしようもない直面に陥ると私たちの負の感情に囚われてしまう。しかし、状況は変えられなくてもネガティブな思考を変えることはできる。

たとえば、会議で上司に罵倒されたことで思い悩んでいるとする。将来同じ問題が起こるのが不安なら、それを再発させないような対処作を考えればいい。

しかし、そうではなく、あなたを苦しめているのが、屈辱を体験させられたということ自体であれば、それはすでに起こったことであり、それについてできることは何もない。

だが、この問題からどのような教訓を学べるかを考えることはできる。

いくつもの答えが考えられる。たとえば、上司に罵倒された会議のことを冷静に考えれば、「今後同じことを繰り返すのはやめよう」と思えるような行動をしてしまっていたことに気づくかもしれない。

そのように考えることで、あなたは問題を「過去の会議で起きた嫌な出来事」という思考から「今後の会議で嫌な気持ちにならないための方法」という思考に切り替えることができる。そうすれば、取るべき行動も明確になる。

私たちが、幸せになるために一つの方法として、このカルマというもの自分自身でコントロールしているという感覚があるかどうかが関わっている。そんなような気がした。


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