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#325 [視覚芸術] スペイン内戦でめちゃくちゃにされた町を描いた作品

第47週 第3日(水)視覚芸術「ゲルニカ」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は視覚芸術「ゲルニカ」です。

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本の要約

パブロ・ピカソの「ゲルニカ」は、スペイン内戦(1936~1939)でドイツ軍の爆撃機が小さな街に引き起こした混乱を表現したものである。

1937年1月、スペイン共和国政府は、当時最も有名なスペイン人画家だったピカソ(1881~1973)に、パリ万国博覧会のスペイン館のため壁画を制作してほしいと依頼した。

4月26日、ファシスト政権の命を受けたドイツ軍爆撃機が、スペイン北部バスク地方の町ゲルニカを破壊した。じつはこれは、純粋に民間人のみを狙った人類史上初の空爆であった。もともと共和国側を支持していたピカソは、この事件に衝撃を受け、この恐ろしい戦争に国際的な注目を集めたいと願って、空爆をテーマにした巨大な壁画を制作した。

この絵は、総合的キュビスムを思わせる様式で描かれている。

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「ゲルニカ」(1937年)

画像1

ピカソが制作した空爆をテーマにした巨大な壁画。

中央三角形の頂点では、負傷した馬の頭部が描き出され、何の罪もない犠牲者全員の苦しみを伝えている。その左には雄牛がおり、これは残忍性と暗黒性を表現しているという。雄牛の下には、死んだ子供を抱えて嘆く女性がおり、その姿は、十字架にかけられた我が子イエスを抱く聖母マリアというキリスト教的イメージを連想させる。
画面下部には倒れた市民が横たわっていて、その手には、戦闘機と戦おうとしたのか、折れた剣が握られている。右側には、もがき苦しむ人物がさらに3人描かれている。

ゲルニカは、あえて遠近法を使わず、幾何学的なフォルムを取り上げている「総合的キュビスム」という技法を用いている。

芸術の基本を打ち砕いて表現するピカソは、この惨劇が行われていることを国際社会に訴えて世界が一つになることを訴えたのかもしれない。



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