#151 [化学] 2度のノーベル賞を受賞した女性科学者
第22週 第4日(木)化学「マリー・キュリー」
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。
今日は化学「マリー・キュリー」です。
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本の要約
■マリー・キュリー(1867~1934)
彼女は女性として初めてノーベル賞を受賞しただけでなく、史上初めてノーベル賞を2度受賞した人物でもあった。
・1度目のノーベル賞:ノーベル物理学賞(1903年)
彼女はウランが、木や肉体を通り抜けることのできる放射線を発しているのに気がついた。キュリーは、放射線が出る現象つまり「放射能」は、原子に固有の特徴があって、化学反応の結果ではないと判断した。
・2度目のノーベル賞:ノーベル化学賞(1911年)
次にキュリーは、ウランを大量に含んだピッチブレンド(瀝青ウラン鉱)という物質を調べ始めた。ピッチブレンドは、ウランだけでは説明できないほどの放射線が出ていたからだ。彼女と夫のピエール・キュリーは、ピッチブレンドから、放射性が非常に強い新たな元素を2つ発見することに成功した。マリーの祖国ポーランドにちなんで「ポロニウム」、ラテン語で「放射」を意味する言葉から「ラジウム」と名付けられた。
マリー・キュリーは、長年に渡って放射線を大量に浴び続けたため、1934年に白血病で亡くなった。
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原子力発電のしくみ
原子力発電は,原子炉の中でウランが核分裂する時に出る熱で水を沸かして蒸気を作り,その蒸気の力でタービンを回し,連結している発電機で電気を起こします。タービンを回し終えた蒸気は,復水器で冷やされて水に戻り,再び原子炉へ送られます。
水を沸かして蒸気に変えて,蒸気の力でタービンを回して発電するというしくみは原子力発電も火力発電も同じです。
仕組みとしては火力発電と同じなのは初めて知った。そうなんだ。
よく核分裂の力で水を沸かすなんて発想が思いつくな。これを考えた人は天才だけど、放射性廃棄物を生むこのやり方は長い将来を見据えたらやめるべきものだ…
放射線の利用
キュリーが発見した「放射能」の特性により、現在では様々な分野でこの特性を活用している。
・レントゲン
・CT
・「がん」の部分に放射線を当てる治療
・植物などの品種改良
・食品の保存
・ゴムやプラスチックの耐久性強化
放射線はウランから分かる通り、自然界にもともと存在する物質から放出されている。人間は常に弱い放射線に囲まれながら生きていることから、少しの量の放射線なら、人間の体に問題が起こる心配はない。
だからといって放射線技術に頼る生活は、いつしか人間世界を脅かす大きな問題になるかもしれない。
まさかこんなに暮らしに溶け込んでいるものだとは思わなかった。