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おふくろの味は、にがくて甘い万能薬

あなたの「おふくろの味」は何ですか。

例えば野菜がごろごろ入った甘口カレー。
端っこに寄せていた人参は結局今も苦手、とか。

例えば朝ご飯の温かいお味噌汁。
あったかい汁物を口にできる余裕のある朝ってあったなぁ、なんてしみじみしたりするんでしょうか。

そうそう、お弁当に入っている卵焼きには甘い派VSしょっぱい派の激しい論争、ありますね。

あとは肉じゃがなんて「ザ・おふくろの味」だし。
皆さんのおふくろの味は何だろう。

私のおふくろの味、第一候補はカフェオレです。
すみません、液体ですがエントリーさせてください。

今の私は母におんぶにだっこの実家暮らし。
まだおふくろの味を懐かしむ淡い気持ちを味わっていません。

だけどいつか一人暮らしをしたときに母を懐かしむ味は、きっとカフェオレをなるなと思っています。

母の料理を目的に家に来る友人も多いのに、カフェオレが思い出の味になりそうな娘。
母はまさかこんな発信をしてるとは気づかないと思うのでこのまま続けてみます。

「おふくろの味=カフェオレ」なワケ


母は毎日、どこかのタイミングでカフェオレを作ってくれます。毎日です。

例えば母の仕事がお休みのお昼。一緒にブランチを食べて、さぁ溜まった配信授業を受けようかな。絶賛就活中だしインターンのES書くのが先だよな、、。いやいやぜーんぶ後回しにして、読んでる本の続きを読んじゃうか。なんて結局ダラダラし始める私に母は、ガラスのコップを片手に「カフェオレ作ろか」と聞く。

気になるその味は、今流行りの映えるカフェやコーヒー豆からこだわる純喫茶店主ご自慢のカフェオレより格段に美味しい。いやこれマジなんです。
でも、使っている豆はネスカフェ、最近はブレンディ。インスタントコーヒーを美味しいと言うのは、「お嬢ちゃんまだまだだね。コーヒーをわかっていないよ。」とか言われてしまいそう。

だけどね、母のカフェオレ、毎回味が少しずつ違うんです。
その違いは、目分量だから生まれるのかもしれません。
夜作ってくれると結構甘くなるのは、母のほろ酔いが原因かもしれません。

でも、私がだらだらして頑張れていないときは、少し苦くてスッキリする味。明日も早いのにそんなことおかまいなしで、締切ギリギリの課題に追われる夜中は、シロップ多めで甘く。飲めば自然とそのときを頑張れちゃう、私にとっては にがくて甘い万能薬なんです。
受験で辛かった冬の夜は何も言わず、あったかいホットラテを置いてくれました。あったかい湯気は優しい香りを乗せて、口に含めば心を落ち着かせて、前に進もうと思うための余裕をくれました。

母のカフェオレが一番美味しい秘密

結局、私への愛情なんだと思います。その愛情がカフェオレとなって目の前に現れて、それはなんだか自分専用のお守りのようで。私はそれが嬉しいんだと思います。

おふくろの味ってきっと全部そうです。あの頃のそれが食べられなくなって懐かしくなるって、すごくあたたかくて切ない感情ですね。

いつか、母も死にます。
そうなったら私は泣きはらした目をなんとか開いてキッチンに立ち、カフェオレ作ってみる。だけど同じ味にならないカフェオレにまた泣くんでしょう。

わたしは、母のカフェオレの温かさを忘れたくありません。そしていつかこの愛情が伝わるカフェオレを大切な人に作りたいなと思うのです。その予定は全然ないんだけど、気持ちはね。

皆さんの思い出の味、思い出になりそうな味、ぜひ教えてください。




最後に、歌詞にコーヒーが出てくる曲を選曲してみました。あったかくてちょっと切ない声と歌詞が大好きな一曲。声も魅力的なJeremy Zucker。

私も自分の思いやりや愛情で、誰かのためになりたいなと思います。

私は、母と二人で暮らす今を大切に。
今一人で暮らすあなたも、あなた自身とあなたが大切にしたい人を大切に。
皆が素敵な自分で生きていけたらどんな社会になるのかな。



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