9歳の壁
「学校のテストの結果が悪かったのですが」と、問い合わせしてこられたお宅。
話を聞きますと、
中1の息子さんの今回のテスト、
国語が壊滅的だったそうで、
国語のみを教えて欲しいとのこと。
…。
正直言って、今回中学生になって
国語のつまずきを発見したからといって、
これから国語の勉強に、
特に力を入れて勉強したとて、
劇的な改善にはほぼならないでしょう!
国語ですよ、国語。
お子さんが小学生時、
保護者の方々は口を揃えて
「日本語だから読めばわかるでしょう」
と、おっしゃられていた、あの『国語』ですよ。
読めばいいのでは❓
と突き放したくなります。
それくらい、『国語』という科目はとても難しいものなのです。
これには理由があります。
人間9歳頃から『煩悩』という心の働きができると言われています。
9歳までは
「この本読んでみようね」
と働きかけられると、
子ども自身も素直に読んでみようと動けます。
0歳の頃から、まだ発語のないうちから
本を読み聞かせたり、
字を読めるようになってから、
一緒に本を読もうね、と一緒に音読したり、
ママ(あるいは先生)に読み聞かせてね、聞いてるからね、
と、読書に対する意識をつけさせる必要があったのです。
9歳過ぎると、これらの動作に対して
めんどくさい!
という意識が強く出てきます。
出来ないのではなく、
めんどくさいのです。
大人でもわかるでしょう。
やろうと思えば出来る。
でもなるべくやりたくない。
あの感情です。
つまり出来ないということです。
したがって、9歳までのトレーニングが必要、だったのです。
幼児さんを持つお母さん方にそれを話しますが、
それを話したところで、お子さんが小さい時には
「そのうち自然に読めるようになるので」
とか、
「国語は日本語だからわかって当然」
と言われていた保護者さんは大抵、
子どもが中学生以降、
これから具体的に進路を決めなきゃならない時になってから焦る方が多いです。
全教科が『国語力』という土台の上で成り立っています。
まずは何よりも
『国語読解力』をつけることの重要性を知ってください。
さて、話を戻しますが
お子さんの国語が出来なくて問い合わせをくださったお母さんになんとお話しをしましょうか…
まだ考え中ですが、
中学生になったら、国語だけでなく、他の教科も当然に並行して学習は進めていかねばなりませんが、
まずは文章の音読から始めてみようと思います。
ちなみに、9歳前までは聴覚記憶、
9歳以降は視覚記憶になるそうです。