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かなしい記憶を独り占めするために 氷の世界から貴重な土を取り寄せて 決して見ないよう手を汚しながら まじないのように問う 只ひとりの窓辺で 待つことをやめながら 水平線が蠢くのを 塊になって見詰める
何もいらない 嘘をつくから ずっとひもじい さみしいですか
その声は水にぬれ 頭を落とすだろう