福祉の現場で働きながら、国家資格の取得を目指すと、すごく大変で忙しい。メリットってあるのかな。
福祉の現場で働きながら、ずっと思っていました。
社会福祉士をとっても、精神保健福祉士をとっても、別にもうやりたい仕事(相談支援専門員)が現在出来ているのだから、必要が無いんじゃない?と。
そもそも私は高校生の頃から福祉を志していたのに、大学は教育学部に進みました。なんでかって、高校の進路の先生に「福祉なんて資格がなくてもできるから」と言われたから・・・そして、なんとその考えが、30代半ばになっても私の脳内にこびりつくように存在していたのです。
資格をとっても、別にしょうがないじゃない・・・。実力、実力の世界。
社会福祉士持っている人の支援がすばらしいか?そんな事ないでしょ。
(悪魔の声です)
私が国家資格を取ろうと思ったのは、転職活動がきっかけです。
転職活動の中で、やってみたいと感じた東京都の委託事業を行っている求人に申し込みました。相談支援専門員経験1年以上であれば申し込み可の、契約社員(手取り20万以下)の求人でした。
私的には、今の年収よりだいぶ落ちますし、私の相談支援の経験年数は10年近いです。絶対受かる!と自信がありました。(お恥ずかしい限りです)
そうです。普通に落ちました。
本当に驚きました。書類選考で落ちたので、面接もしていただけなかったのです。
その時、自分の今までの経歴は、かなりニッチな魅力しかないことに気がつきました。
私には管理者経験もありませんし、国家資格も持っていません。年齢的にも30半ば。年収は430万円以上じゃないと・・・などと生意気なことも言います。
今までやってきたこと、私が自信を持っていること。全て、法人や、環境のおかげで積ませていただいた経験でしかありません。私個人のスキルとは必ずしも言い切れません。新しい職場で、同じように再現できるでしょうか。
そう思った時に、資格を取得するべきだ、と心から思いました。
専門職として、専門的な支援ができるように、技術と知識をしっかり学ぶべきだ、と。そしてそれをしっかり証明してくれるのが資格です。
いいことしかないじゃないか!と思い願書を出したのが昨年の冬。
働きながらの勉強はなかなか大変です。
私は社会福祉士一般養成施設(通信課程)に通っています。
期間は大体1年半程度。スクーリングは10日以下しかありませんが、大変なのはレポートです。
働きながら、3ヶ月に1回の締切を守って、10本近いレポートを書かなければいけません。
自分の関係のある業界の事だし楽なのではと思っていたのですが、レポートは別に経験があるからといって楽になるものではありません・・・。
私は学校に通うから!と豪語して仕事をセーブする予定でしたが、それも人員不足の影響を受けて出来ませんでした・・・。
毎月毎月、生きた心地がしないくらい忙しいです。
7月末の1回目のレポートの締め切りは、本当に大変で文字通り寝る時間を削って書きました。
さらにきついのは、レポートの評価です。
結構辛口で、点数をつけられて、講評を受けます。
大人になってから、こんな風に点数をつけられて批評される事なかなかありません。
「内容が間違っています」「○○についての記述が抜けています」等の指摘を受け、自分の頭の悪さに悲しくなり、1ヶ月くらい落ち込みました。
自信があったのです・・・。根拠のない自信が・・・。(お恥ずかしい限りです)
スクーリングを中心とした、ソーシャルワーク演習に関しては、業務や研修の中で学んだ内容がメインなので、すでに知っている事が多いですが、その他の科目は知らない事だらけです。全く歯が立ちませんが、勉強はとても楽しいです。
できない事が目視できる事、大人になるとありがたいですよ。
そう考えると、働きながらの資格取得はいいことばっかりなのかもしれません。
(奨学金や、助成金を使えば自己負担もほとんどありません)
心に余裕がある時とは言わず、いつでも挑戦してみることをお勧めいたします。