
まだ何者でもない期間。
noteに登録してから3週間、不定期だが渾身の文章を投稿している。
通りすがりに「スキ」をもらえることも多いが、フォロワーは5人と、未だに初日からほぼ変わらない。
僕はまだ、何者でもない。
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田舎から初めて東京に出てきたとき、高円寺の駅前で、路上ミュージシャンや、帽子のてっぺんにプロペラをつけて歩いている男を見つけてこう思った。「これこれ、これが東京や」。
ぎらついた、するどい毒を、生々しく感じる。
まだ誰にも認められないけど、自分の信念で突き進もうとする未熟なもの。
当時の僕は、どこにでもいるようなだだの大学生だったけど、毎日の生活にわくわくしていたし、何者かになってやるというぎらついた牙を持っていた。
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日本では、社会人になるとラベルが貼られる。
今では僕は、外では「○○会社の○○部門のカエルさん」というラベルを貼られて過ごしている。話す相手はいつだって、僕という人間を、ラベルを通してみている。
楽なことも多いし、そのおかげで得することだってあるけれど、なんだか自由ではない。
ラベルがあると、身の程を知る感覚が持てて、社会でうまくすごすには必要だと思う。でも、自分の限界を決められているような気がして、少し窮屈に感じることもある。
僕が旅が好きなのも、そういったしがらみから離れた自分の時間を過ごせるからかもしれない。
noteの僕は、まだ何者でもない。
自分の考えを広く伝えたいとは思うけれど、よくいる「聞いたことあるような意見を口当たりよく言いなおした投稿でフォロワーを増す人」にはなってたまるかと思える青臭い自分がまだいて、それがちょっとうれしい。
そういう気持ちは、もうしばらく持っていたいと思う。
カエル
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