毎朝やってる「10分陽明学」で音楽について話した。昔の中国では「礼楽」といって音楽を通じて国のあり方を展望したり、実際の運営に活かしたりしたいたらしい。
メッセージを伝えようとするとき、本を読ませるより歌を歌わせるほうがダイレクトに訴えかけられるような気がする。ダイレクトというのは頭でなく身体に、という意味。身体というか心だね、この場合。
「上を向いて歩こう」って曲がある。これまで何度も何度も励ましてもらった曲。歌詞とメロディと歌声と、あとはアレンジもだね、全部が奇跡的に調和している。
しみじみするんだ。この曲を聞くと。上を向いて歩こうって思っちゃうんだなあ。心がふかふかになっていく。
歌詞だけ文字で読んでもそうならないんだよね。歌詞のないインストゥルメンタルだったらどうだったろう。メロディだけで胸を打たれたかな。
世界中の音楽で1曲選べって言われたら、俺、「上を向いて歩こう」って答えるかも。
他にも胸を打たれる曲はある。たとえば「花は咲く」。曲の背景にたくさんの悲しい出来事があるからかも知れないが、聴くたび必ず涙腺が刺激される。自分の中にやさしさや悲しさの回路があるんだと気づかせてくれる。
また泣けた。
今から60年くらい前、音楽で世界を変えることができると信じられた時代があったらしい。音楽によって変わったこと、音楽をしても変えることができなかったこと、いろいろが渦のように流れて、消えて、生まれて。
この世に音楽があってよかった。
世界のゴキゲンが増えるといいなって考えたりしゃべったり書いたりしてます。ありがとうございます。