
「いい会社」ってなんだろう?
かれこれ10年くらい前のこと。ある会社を紹介してもらった。就業規則を見直したいとのことだった。
訪問して社長さんのお話伺ってたところ、これは就業規則見直してる場合じゃないと思った。なんと表現すればよいか、ドラマ「スクールウォーズ」の舞台となった荒れた学校みたいな、そんな会社だった。
あれこれ頑張って疲れたんだろう、肩を落とす社長を励ましつつ、全社員と面談させてもらうことにした。
面談した社員さんはそれぞれ様々。名刺を求めてくる人。タバコに火をつける人。下向いたままこちらを見てくれない人。
印象的なのは「あんた良いカモ見つけたよ、こんなサイテーの会社ずっと良くならないから一生食いっぱぐれなくてすむな」って言われたこと。そんな風に見てんだ。俺は黙ってニコニコしてた。
そんなに良くない会社なのにどうして辞めないのかたずねてみた。生活があるから仕方ないだろ的なことを言っていたが、他の発言から推察するに本人にとって居心地がとても良いらしい。何かにつけユルイとか。それって本人からすると「いい会社」にはならないのか。「都合のいい会社」とは似て異なるか。
それからいろいろあった。守秘義務あるので何ひとつ書けないが、結構おもしろいことが次々起こった。不思議なもんだ。
いい会社になろうぜって掛け声かけて、長い間ちょっとずつ取り組んだ。掛け声に応じてくれた、たったの数人だけど、メンバーはクソ真面目に取り組んでくれた。
ある日メンバーの一人であるその会社の役員が、「こうして振り返ってみると(自分たちの会社は)いろいろ良くなってますね」と言った。そうなんだよ、すげー変わった。良くなったかどうか俺にはわかんないけど、いっぱい変わった。
俺じゃなかったらもっと速く大きく変えることができるかも知れない。だけど俺は自分が手抜きしてないのよく知ってる。全力で取り組んでる。口八丁で適当な言葉をプリントアウトして仕事した気になったりしない。
俺なりに頑張ってるよ。
誰も褒めてくれないからダラダラ書いてしまった。
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