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花の2区を走るんだ


もう、箱根駅伝?と思われるかもしれませんが、先月半ばに、家の新聞受けに「箱根駅伝交通規制ご協力お願い」のチラシが入っていました。今年は残念ながら、一般人のボランティアは募集せず、規制は審判員と学生だけで行うそうです。応援の人たちにソーシャルデスタンスを保ってもらうのは、なかなかたいへんそうです。

以前住んでいたマンションは国道沿いで、しかも「花の2区中継所」の近くとあって、駅伝当日はたいへんな人出でした。事前に新聞社から応援の旗も配られ、それを振りながら、応援するのですが、中継車に向かって、ジャンプしたり、応援よりもテレビ出演をねらっている人も多く、歩道を選手と歩調を合わせて走る人や、自転車で追いかける人、もう大賑わい。

応援風景を録画して、あとで見たら、わたしが写っていました!でも、一瞬で目を皿のようにしないとわからない。テレビ出演風景をみるのには、
優れた動体視力が求められました。

選手のペースはわたしが全力疾走しても、とても追いつかないほど速く、
風のように走り抜ける。(やったことはないですが)
上半身はぶれず、蹴り上げる足はしなやかで、訓練された体は本当に美しいものでした。


当時わたしは、子供英会話教室の先生をしていたのですが、その生徒たちも箱根駅伝は憧れのレースのようでした。

そのころの日記を紹介すると・・・

三学期が始まり、またまた教室は賑やかな子供達の声でいっぱい!
入って来るなり、口々に話しかけて来る、生徒たちの話を分類して
聴くのはけっこうたいへんで、8人の話を同時に聞き分けたという、
聖徳太子気分!(オーバー?)では3年生クラスより・・・

マサシ:あのね、ぼく、お年玉、あと4万円で10万円もらったんだよ!
わたし:す、すごい!6万円ってこと?いいなあ、わたしなんか
    だれもくれない・・(本気でうらやましがってる・・・)
マサシ:しかたないよ、大人はもらえないんだから。
    (けっこう、つめたい・・・)
ユウスケ:おれね、もう入る大学きまってるんだ!
わたし:え?どこ?
ユウスケ:神大さ!マラソン選手になって、ここの花の2区、走るんだ!
わたし:わ-!たのしみ!ユウスケって書いた大きい旗ふって
    応援するからね!うち、国道沿いだから!
ユウスケ:・・・(なんか、迷惑そう・・・)
カオリ:今日、帽子かぶってきたら、髪がペチャンコ。ちょっと
    おかしくない?
わたし:ほら、今は髪、ふくらまないのがはやってるから、
    いまっぽくてステキよ!

というぐあい・・・そのうち、それぞれの通っている学校自慢が
はじまり・・・

ユウスケ:おれの学校は、算数、もう割算やってるんだぜ。
カズヤ:え?うち、もう終わったよ!
マサシ:ぼくはね、もう「こすう」やってるんだよ!
わたし:え?こすう?
マサシ:あ、小数しょうすうだった!
ユウスケ:「しょうすう」のこと、「こすう」だって!
     バッカじゃねえの?
マサシ:(ムっとして、今にも怒りだしそう・・)
カズヤ:でもさ、個数って思えばいいんだよ。1個、2個のさ。
    算数は個数と関係あるからさ。

え、えらい!カズヤ!なんという絶妙なフォロ-!
生徒たちの会話を聞いていると楽しくて、英語のレッスンなんか、始めたくなくなってしまうから困ったものです。


と、可愛かった生徒たちは、今は大学生になっている年齢です。
ユウスケは、神奈川大学に入学したかな?
来年の神大チームにもしかしたら?などと楽しみにしています。

おさな日の夢もたすきに箱根路へ
(おさなびのゆめもたすきにはこねじへ)

          
               おわり


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